最近、このテーマについてとても考え悩んでいます。

 

そもそもなぜ保護犬・猫が減らないのか?

それは飼っている動物を捨てる人、飼いきれずに手放す人がいるからです。

捨てる人がいなくなれば、愛護センターへ収容される動物は減ります。

今、各地のセンターで収容頭数を超えて苦しむ動物たち。

毎日その現状に向き合う職員さんやボランティアの皆さんの苦しみも減るのではないでしょうか。

 

なぜせっかく迎えた命を捨てるのか?

それは迎える時に覚悟がないからだと思います。

 

ペットショップやブリーダーから買う人、知り合いから譲り受ける人、保護犬・猫を選ぶ人。

動物との出会いは人それぞれです。

自分が何年生きるのか、この子は何年生きるのか?

育てるために毎月どのくらいのお金がかかるのか?

飼いたい犬猫と今の家族に合った犬猫の違い。

病気やケガをした時は?

・・・動物を飼うとは、いろいろなことを考え決断すべき重要なことなのです。

 

かわいいから、さびしいから。

一時の感情で安易に大切な命を迎えるべきではありません。

 

知らなかったから、こんなはずじゃなかった。

そんな言い訳は通じません。

 

だからこそ今、私たち動物の飼い主が声を挙げなければならないのです!

 

これから動物を飼う人たちは伝えなくてはいけないことがたくさんあります。

それは飼っている私たちだから言えることです。

動物を飼うにはお金がかかり、自分の時間を犠牲にしなくてはいけないこと。

それでも動物たちからあまりあるほどの愛情を受け取ることができることを伝えなくては!

 

愛護団体のボランティアさんのように預かりさんやスタッフとして活動できなくても、

日常生活の中でいくらでも啓発活動はできます。

愛護団体さんが不足している物品を提供したり、ご支援することもできます。

何もできないから、ではなくてできることを探せばいいのです。

 

私もこれから年を重ね、やがて動物と暮らすことが出来なくなる日がくるかもしれません。

たとえさびしくても、動物のために「飼わない」という選択をすることになるでしょう。

その時でも動物のためにできることを考えていきたいと思います。

 

 

4月12日に「保護犬・保護猫を家族にするという選択」(主催:日本ペットサミット)に参加しました。

そこではいくつかの愛護団体の事例が紹介されました。

とても興味深く拝聴したのは北海道の「つきねこ」さんのお話です。

愛護団体の譲渡条件では、通常60歳を超えた方は里親にはなれないことが多いです。

しかし「つきねこ」さんでは【永年預かりボランティア】という制度があり、高齢者でも社会貢献ができるしくみがあります。

動物の所有権は団体のまま、預かる側は猫の選択はできません。

団体が預かりを希望する方との面接を経てマッチングを考えます。

初期費用は特に発生せず、医療費は団体が負担します。

ただしこの仕組みは大勢の一時預かりボランティアという受け皿があるから成り立つとのこと。

高齢の【永年預かりボランティア】さんが入院するなど不測の事態が起きた際には、団体が引き継ぐ体制ができているからです。

 

この事例が素晴らしいと思うのは、高齢者でも動物と暮らせることができるということです。

最近は高齢者が入院したりホームに入ることで飼っていた動物の行先が問題になるケースも多いです。

「つきねこ」さんのように団体がサポートすれば人も動物もしあわせに暮らせるかもしれません。

買わずに飼うことができるからです。

このような取り組みが自治体、NPO問わずすすんでいくことができたら・・・。

 

愛護活動の選択肢が増えることは、私たちにできることが増えることだと思います。