私ごとで恐縮ですが、昨年末に支離滅裂な内容をブログに載せてしまい申し訳ありませんでした。

みなさんから個人的にメールをいただき、ご心配をおかけしたことをお詫びいたします。

 

実は以前のブログに書いたおじいちゃんの犬の件でいろいろありました。

これまでの経緯を簡単にお話します。

 

 

12月中旬におじいちゃんから電話がありました。

「また咬まれた。あまりに吠えるので息子から処分するよう言われた。

家族みんなに責められて自分は家を出ることになった。これから犬を保健所へ連れて行く。」

 

おじいちゃんを説得するためにおうちへ駆けつけると、ダイニングテーブルに繋がれた柴犬は狂ったようにぐるぐる回りながら吠え続けていました。

おじいちゃんは手と足を咬まれていて、隣の部屋から顔を出しているだけ。

犬は興奮状態で私の足も咬もうと突進するほどストレスがたまっていました。

一番慣れているおばあちゃんがその場にくると少し落ち着きを取り戻します。

私は運動不足が原因と考えて、朝・晩の散歩を私がすることを提案しました。

その間に新しい飼い主を探す協力をすることに。

 

毎日の散歩で特に問題行動はありませんでした。

公園でボール遊びをしたり、一緒に走ったりしてへとへとになるまで運動させて帰る日々が続きます。

動物看護士の知人に二回ほど散歩を頼んだところ

「頭のいい子。問題はない。」との評価を受けます。

咬むのはおじいちゃんだけなので、私は先日の様子から体罰の可能性を疑いました。

 

ご近所の犬仲間に声をかけたころ、ある方の紹介で新しい飼い主の希望者が現れます。

譲渡当日は日程が合わず私は立ち会えませんでした。

その日の夕方に新しい飼い主を紹介してくださった方から留守電あり。

新しいご家族が迎えにきた時に仲介者ご夫婦の足に咬みつき、

車で移動したおうちでも家族全員の手を咬み、これから戻ることになったと。

仲介者からはご主人から、咬み犬を預かれない。

明日には引き取りに来てもらうよう言われたと、申し訳なさそうに話していました。

まさか戻ることを予測していなかった私はパニックに。

 

家には愛ちゃんがいるので多頭は難しい。

保護犬、猫をたくさん飼っている乗馬クラブへ頼もうか考えましたが、お客様を咬む可能性があるとすると無理。

元の飼い主宅へ戻すことは到底考えられず。

その日は一晩眠れませんでした。

 

翌日に仲介者さんへ電話をすると、犬仲間とお金をだしあってペットホテルへ預けることを検討中とのこと。

私の責任なので費用は私が出すと話しました。

しかし預ける先がおじいちゃんに犬を売りつけたペットショップが経営するホテル・・・

 

私は知人のトレーナーに咬み犬を預かってくれる方はいないかと相談しました。

愛護団体のシェルターは年末はどこもセンターから引き出すため空きはないとのこと。

しかし奇跡的に三日後であればお届けが一件あり預かっていただくことが可能に!

その団体の代表はトレーナー資格者でもあるので、咬む原因を特定し、できるかぎり矯正もしてくれるとの嬉しい提案もありました。

 

三日間だけ例のホテルに入るも、仲介者さんと私で昼間の散歩をして状況を確認。

柴犬は問題なく過ごしていました。

そして愛護団体さんへ移動。

 

複数のトレーナーの感想は特に問題はなし。

咬むではなく、歯を当てたのでは?との質問がありました。

ガブッではなく、ハムハムが強くなった状態を示唆されました。

 

新しい飼い主候補さんからの聞き取り情報によると、足を拭こうとした時に歯を当てたらしい。

それをやめさせようと抱っこしたご家族にも歯を当てたそうです。

 

咬むとは、傷口が破れる、血を流す状態とのこと。

犬は本気になったり、精神がおかしくなると肉を咬みちぎる力があります。

しかしそこまでしないのは自制心があるから。

「ほんとうはできるけどしてはいけないことわかっています。

だから嫌なことはしないで!」というメッセージを出しているのだと聞きました。

 

この子はまだちゃんと考えることができたのです。

 

今はシェルターで安全に楽しく暮らしています。

若い柴犬を希望する家族はたくさんいるとのこと。

この子が本当に安らかにくらせる家族を、現在探してくださっている状況です。

 

 

長々と支離滅裂な文章で申し訳ありません。

 

今回のことで私は多くの人に迷惑をかけました。

命を引き受けることの責任について、深く考え猛省しています。

 

・その犬が人を咬む可能性を考えなかったこと。

・表情が読みにくいと言われる柴犬。新しい飼い主さんが柴犬を初めて飼うことを確認しなかったこと。

・トライアルの失敗を想定せず、受け皿の準備をしていなかったこと。

 

安易に命を引き受けたことでたくさんの人に迷惑をかけ、結果として助けたい命を救うことを自分で完結できませんでした。

できること、できないことを考えずに行動した結果です。

 

手を差し伸べた以上、その手をけして放してはいけません。

 

六か月の子犬を90過ぎたお年寄りに売りつけたペットショップ。

自分で買ったのに飼いきれずに手放したおじいちゃん。

そして無計画に引き受けた私。

全員が同じ責を負う立場です。

 

どうぞみなさん。

自分が関わった命を大切にしてください。

私の経験を反面教師としてこれからの犬とのくらしに役立ててください。