水墨画 上手くなるには 〜臨画編(3)〜 | 水墨画 八重桜日記  無二無三の世界を目指す旅をしよう

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水墨画家小嶋志津のブログです。墨を使い気運生動を生みだす伝統文化である水墨画の技法を次世代へ伝えるため貢献したいと思っております。
沈和年先生に師事。日美展水墨画一般部門準大賞受賞。作家部門入選等

臨画編の3回目です。

 
ある程度、お手本の形を取る事が出来るようになったら、お手本の中で使われている三墨法や墨の濃淡、墨の擦れと滲み、筆の勢いを表現できるよう意識してみましょう。
 
墨は、乾くと色が少し薄くなりますから、中墨や薄墨で描く部分は、若干濃い目に調墨します。
 
描き終わったら、お手本と、臨画した絵をじっくり見比べてみましょう。
 
形は取れているのに、印象が全く違うという場合は、その違いがどこにあるのか考えます。
線の勢いや、点の力強さかも知れません。
これらの要素は、絵にインパクトと説得力を持たせる力がありますから、全く違う印象を覚える事でしょう。
 
ところで、臨画はデッサンとは違い、お手本をそっくりに写す事が目的なのではありません。
 
臨画してみて、一箇所間違えた、とか、なんだか足りないなあ、間延びしてしまった、等と思ったら、花のお手本であれば、花や葉を描き加えてみる、という事を試してみても良いでしょう。結果、絵が良くなれば、お手本と多少違っていてもOKなのです。
 
作品作りにおいても、間違えてしまった時や、予想以上に滲んでしまった、という事はよくあるものです。
そういう時に、どうやってカバーするか、というのは、自分のセンスを磨くいい練習になると思います。
そして、そのような失敗や修正を繰り返す事で、上達していきます。
 
 
臨画が上手くできるようになったら、お手本のアレンジに挑戦してみましょう。
例えば、横長の紙に描かれた構図のお手本だったら、縦長の構図に変えてみる、花のお手本だったら、花の数を増やしてみるとか、花に色をつけてみる、あるいは一羽の鳥をどこかに描いてみたりして遊んでみてもいいと思います。
点ひとつ、葉が1枚加わる事で絵の表情が変わるのがわかるので楽しいと思います。
 
 

 

 

この蘭の絵は、たくさんの線で構成されています。力強い線や、向こう側にある細い擦れた線など、さまざまな表情の線で葉を表現できると良いですね。

 

 
 
最後までお読み頂き、有難うございました。
次回は三墨法について書きたいと思いますニコニコ
 
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