久しぶりに札幌に住む旧友と電話でおしゃべりをする。子供時代の話になりそうだよなあー、子供の時ってもっと発想が自由だったよなあと思い出す。そう言えば自分が魔法使いだと信じていたこともあったけ。窓から飛び降りても空中に浮かぶはずだと思っていた。実際、やらなかったけれどーー〜。

 

いつの間にか競走社会に投げ込まれ、野原でレンゲを摘んでいたことなどすっかり忘れてしまった。宝物は身近な所にあったことを忘れるのが大人になることなのだろうか。他人がどう思うことなんて気にせず、自分の好きなことを邁進する人は素敵だよねと友人と話し合う。

 

でも、もう人生の半分は過ぎてしまったのだから、かえって後どのくらい人生残されているかを考えた方が早い、そんな気持ちになるともっと心が自由になる。

 

近所のユーカリの森を散歩しているとコロナだなんだかんだという面倒くさいことがいつの間にか消えていく。そう言えば、素敵だな、輝いているなと思う人は自分の好きなことをやっているよなあ。人生は長いようで短い。

      

冬休み中に治ることを願っていたコロナは確実にシドニーで広がっている。それを受けシドニーから二時間西に行ったブルー・マウンテンズでもロックダウンはもう1週間延長された。今日は、現在の勤務先の学校の緊急職員会議がオンラインで行われた。

 

山にある小さな学校は同僚も校長先生もできた人で学ぶことが多い。去年のロックダウンの時はまだ勤めていなかったのでオンライン授業にちょっと戸惑うことがあるのだが、校長も教頭も「まずは自分自身を大切に」と言ってくれたので少し安心した。この校長先生はとても明るい人!放課後、校舎でアバのダンシングクィーンを歌って廊下を歩いていたので、こんな校長先生見たことない!と感激し、私も「ユーキャンダンス、ユーキャンダンス」と歌い出し、校長を指差しながら「ヤングアンドスィート、オンリーセブンティーン」と踊ってしまった!

 

生徒も毎日コンピューターの画面を見るのは疲れるだろうし、学校には勉強だけに行っているのではない。笑ったり喧嘩したりしながら遊びを通して人との接し方を学んでいくところでもある。一日も早く普通の生活に戻るのを祈る。

ズームでのクラスに携帯カメラを予備のカメラとして使うといいよと、絵画教室をオンラインでやっている友人が教えてくれた。明日、ズームのクラスがあると告げると携帯カメラ用の三脚を貸してくれるというので、今朝、友人宅に取りに行った。

 

シドニーから西へ二時間行ったブルー・マウンテンズに住んでいるが、ユーカリの森に囲まれ、厳しいロックダウンに入っている今は観光客は全くいない。空気も綺麗だし、小さい村に住む私はコロナのことは心配していなかったが友人は真剣。電話で、「マスクはしてきてね」というので素直に従う。冬だけれど、お日様も出ていて庭でお茶をした。外でなら人に会っても良いということになっている。それでも友人は、もし警官が見回りにきたら面倒くさいからと、早速カメラの三脚を持ってきてテーブルの上においた。

 

確かに友人のやったことは正しいのだが、嫌な世の中だと空を見上げた。青空に悠々と浮かぶ空。いいなあ。人間のせせこましい生活とは大違い。陶淵明の読んだ帰去来辞を思い出す。自然に従い何事にも束縛されず、悠々と心静かに生活することを読んだけれど、いつの世も雲に託す気持ちは同じなのだろう。

オーストラリアのロックダウンはとても厳しい。シドニーはゴーストタウンになり、歩いていると警官に呼び止められ本当に仕事に行くのか、会社が発行した証明書を見せろと言われるとシドニーの友人が教えてくれた。

 

シドニーから車で二時間行ったブルー・マウンテンズの田舎町でもいつものゆったりとしたペースが消えている。週末から始まったロックダウン後、初めてブルー・マウンテンズの中心地カトゥーンバまで買い物に行った。皆、マスクをして何やらトゲトゲしている。友人からトイレットペーパーが棚から消えていると聞いてはいたが、本当に消えていたのには驚いた。去年の4月に初めてのロックダウンが敷かれ、物流が途絶えると思ってかトイレットペーパーを買い占めが始まり大騒ぎした。なぜトイレットペーパ?と思うのだが。前回のことで物流が途絶えないことは分かっているはずだろうし、前回の間違いから何かを学んでいるはずだと思ったが見当外れだった。

 

友人はトイレットペーパーを買ってアフリカにトイレを作りましょうという非営利団がやっている運動に参加しているとかで、数年前から半年分のトイレットペーパをまとめ買いをしているから、必要ならあげるよと言ってくれた。

 

カトゥーンバの町を出るとほっとする。私の村は小さく皆顔見知りだし、ロックダウンになると近所の人たちから大丈夫?必要なことがあったら連絡してねと携帯メールなどで連絡が来るのは嬉しい。私も近所の人が、仕事で秘境ツアーをやっている人がいてその人が砂漠にお客さんを連れて行ったものの帰って来られなくなり何が必要なことがあったら言ってねと携帯メールを送った。散歩をしていたら近所に住むおばあさんに会ったので何かあったら連絡してねと言っておいた。大変な時こそ助け合いが大切だ。

 

本来なら明日シドニーにある歯医者さんに行き、日本の食材を買い、友達に会う予定だった。シドニーから二時間西に行ったブルー・マウンテンズという田舎に引っ込んでしまってから歯医者さんの検診以外ほとんど行かないから楽しみにしていたのだがー〜。急にシドニーや私の住んでいる田舎でもロックダウン。ロックダウンになってもお医者さんには行こくとは許されている。最初は電車は空いていていいかも思っていたのだが、本屋さんに行くことは必要不可欠なことだろうか?罰金課されたくないとちょっと心配していたぐらいなのだが、何人もの人に「まさかシドニーに行かないよね」と言われ、シドニー行きをやめた。

 

オーストラリアのロックダウンはとても厳しい。お巡りさんも見回っている。シドニーの友人が街中はゴーストタウンのようだと言っていた。それでも仕事関係の打ち合わせは許されている。それで昨日、働き者の知人がうちにやってきた。知人は地元のニューズレターを発行していて、コロナの暗い時だからこそ明るいニュースを載せたいといい私を取材に来たのだ。えっ?何でアタシが?と思ったけれど、まあ田舎にいる日本人は珍しいから?庭でおしゃべりをして手作りの和菓子を出したらすごく喜んでくれてお料理教室のビデオを作りましょうなんて言ってくれて。結局、環境に優しいことは体に良いことですよねと喋っていただけれど。

 

私の周りはコロナに関して大きく二手に分かれる。早々と1回目のワクチン接種をしたグループとワクチンはどんな副作用があるか分からない絶対受けないという人。両派とも結構しっかりと調べて科学的根拠をもとにとうとうと話してくれるけど、怠け者の私はただ拝聴するのみ。インド型新種はすれ違っただけでうつると友人は言うけれど、そしたら東京の人は皆かかってしまうではないか?と思ったが議論はしない。

 

コロナも心配だけれど、それより天気がもっているうちに薪ストーブにくべる小枝を沢山集めないと寒い思いをする。敷地内のユーカリの枝が風で落とされたのを拾いながら、これも自然の恵みだよなあと思う。ユーカリの天辺でカサカサと音がする。見上げたら鳥だ。虫を食べているのだろう。ちょっと前にこちらでは雪が降った。暫く寒さが続くようだし、しっかり冬支度をしないと。折角の冬休みだけれど、外出できないのはちょっと残念。薪ストーブで美味しいものを作りながら、本を読むか!