3Dプリンタで使われるステッピングモーター

3Dプリンタは,樹脂を吹き付け積層していくことで,「立体(3次元のオブジェクト)を造形する装置」です。思いついたデザインをすべて造形することができるので,よりよいアイディアを創出でき,また開発期間やコストの削減など,モノづくりや建築業界に大きな革新をもたらしました。サグラダ・ファミリア建築において,3Dプリンタを始めとしたIT技術を導入したことにより「工期がなんと150年以上短縮された」ニュースに,驚いた方も多かったのではないでしょうか。

さて,3Dプリンタのどの部分に,ステッピングモーターは使用されているのでしょうか?
答えは,樹脂を吹き付けるノズルの駆動部。下記の図のように,ノズルの位置決めをおこなう際,ステッピングモーターは活躍しています。

3Dプリンタ

3軸(XYZ軸)のモーターを使用することにより,ノズルを「3次元に移動」させ樹脂を蓄積し,3Dオブジェクトを造形します。
複雑な3Dオブジェクトを造形するためには,制御モーターを用いた正確な位置決めが欠かせないのです。

コピー機で使われるステッピングモーター

今や国内だけでも,年間50万台近く出荷される複写機・複合機。ペーパーレスが推奨されているものの,効率的に業務をおこなうためには欠かせない,OA機器の代表です。近頃はコンビニエンスストアでも,スマートフォンのデータを出力できるなどの多機能なコピー機が増え,便利さを感じられている方も多いかと思います。
さて「情報を読み取り,紙に出力する」という,とてもシンプルな動作。その行程のどこに,ステッピングモーターは使われているのでしょうか?
こちらはみなさまのご想像の通りかもしれません。「原稿スキャン」の動作,「紙送り」の動作で,ステッピングモーターは力を発揮しています。
まず原稿スキャンの動作。滑らかに歪みなく原稿を読み取るために,制御・位置決めをおこなっています。次に紙送りの動作。コピー機の内部には「紙送り用のローラー」が複数使用されています。そのローラーを動かし,紙を「素早く正確に」送るのが,ステッピングモーターの役割です。
プリントミスをすることなく,歪みのないきれいなコピーをするために,ステッピングモーター (nema 17, nema 23)が活躍しています。

コピー機