海原はるかです。

明蝶学院時代の同期生と卒業後も連絡を取り合ってたのは卒業と同時に先輩ドライバーさんのアドバイスもあり、長距離トラック運転手の仕事をしてた西尾君だけでした。

先輩のアドバイスとは芸能界は厳しく中々飯の食える世界では無いので一年間は思いっきり働いて金を稼いで芸能の仕事で収入が無くても食いつなげる様にしてからでも遅くないからと言われたと聞いた事が有ります。仕事も忙しくアパートに帰っても寝るだけで又仕事に行くの繰り返しと聞いてましたので、僕の書いた手紙を開封して読んでくれるまで時間がかかっても仕方無いと思って慌てずに待つ事に。たとえ彼が手紙を読んで僕とコンビを組んでくれるかどうかは、？ですから期待してなかったと思います。

西尾君から電話があり、海原お浜師匠に会う事となりましたが、とにかく師匠との面談で師匠がダメと言われたら漫才コンビは成立しませんし、西尾君も納得しない事にはダメですから。

師匠と西尾君の初面談では、当時の彼はプロフィールの写真を見て頂いたら分かるようにハーフ系の顔でムチャ男前で、面談の時は髪も金髪に染めていた記憶がありますので、師匠が「秀ちゃん外人さんと漫才するの？」には笑ってしまいました。師匠の一言で面談の雰囲気が和らいで色々話をして師匠からコンビ結成の了解を得て、西尾君も住み込みの弟子として一緒に漫才コンビとして頑張る決心を師匠に伝えて、二人の漫才コンビとしての弟子修行が始まりました。

もちろん西尾君も住み込み弟子となりますので今迄住んでたアパートを引き払って部屋に置いてた家財道具一式は車で運んで師匠宅の弟子部屋に置き二人の共同生活が始まりました。僕としては兄弟子が鹿児島に帰郷してしまいましたので、西尾君が快諾してくれたのは本当に嬉しく熊本訛りを矯正する上でも奈良県出身の西尾君は大阪弁の先生として教えてくれましたので、一応兄弟子になる僕でしたが、よき仲間となりました。

長距離ドライバーで仕事をしていた西尾君ですから師匠以上に喜んだのは師匠の御主人でした。ドライバーの経験から家具の積み込みや配送や家具を固定するロープの使い方まで全て把握していますから重宝がられる存在になるのに時間はかかりませんでした。逆に師匠は僕ら二人は家具屋さんの従業員やないからと御主人に常に言って頂いてるのを聞いて嬉しくなり、やはり海原お浜・小浜師匠の弟子になって本当に良かったと得心しておりました。

優しい師匠でしたが、二人の弟子で何故か失敗ばかりするのは僕で、他の師匠でしたら絶対破門になったと思います。

一番の失敗は弟子修行中は禁酒禁煙なんですが、特別にタバコを吸う事は許して頂きました。たぶん漫才弟子以外に家具屋さんの手伝いがありましたので、師匠も気を遣って頂き喫煙は了解してくれたと思います。

しかし、僕の失敗は疲れ切っての寝タバコでした。家具手伝いの後、夕食を終えて風呂に入り、布団の中に入りなかなか寝付けなく、タバコ一本吸った際、睡魔に襲われてタバコを灰皿ではなく布団の上に置いてしまい、目覚めた時には煙の中で呆然とする僕がいて周りの人に焦げた布団を外に出して頂き、消化活動となりました。その瞬間思いました。破門は間違いないと！続きは又次回に書かせていただきます。

写真は時には珈琲ではなく、抹茶で一服気持ちを落ち着けております。

外人さんと漫才？パート９。