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てるてる坊主〜てる坊主〜あした天気にしておくれ〜♪
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てるてる坊主がまどに吊るされるときは、みんながあしたの天気をお祈りしているとき。
さて、きょうはどんな子がてるてる坊主を作ったのかな?
すると、かわいい女の子たちが走ってきました。
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「あしたは、えんそくなの!だからてるてる坊主をつくったの!いい天気になりますように!」
女の子たちはそうおねがいしました。
「そうなんだね。みんなのおねがいが叶うように、ぼくがんばるね」
そして、次の日になりました。
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ポタポタポタ…

てるてる坊主におねがいしていたはずが、あめになってしまったのです。
女の子はちは泣きながらいいました。
「ひどいよ!いい天気にするってやくそくしてたのに」
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てるてる坊主はすこしこまりながら、
「ぼくを吊るしても、いい天気にならないときだってあるんだよ。ごめんね。でも、あめもわるくはないんだよ」
そういいました。しかし女の子たちはかなしそう。
「そうだ!いいものをみせてあげる!」
すると、
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バンッ!
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なんとまどのそとには、にじがかかっていました。
女の子たちはびっくり!
「うわー!にじだー!すっごーい」
と、まどのそとをみながらおおはしゃぎ。
てるてる坊主はいいました。
「あめがふらないと、にじはみれないんだよ」
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女の子たちは、やっとえがおになりました。そして、
「あめってすごいんだね!」
そういいながら、走っていきました。
なんだかてるてる坊主もうれしそう。
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きょうはすごくあつい日。てるてる坊主もあせをかいています。
さっきまではれていたのに、雲行きもあやしくなってきました。すると、
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ザァーーーー

きゅうにあめがふってきました。そのあめのおとをきいて、男の子もやってきていいました。
「ねえ、てるてる坊主。あつい日のあめはなんだかいつもとちがうね。なんかちょっとくさい」
「すごいことにきづいたね!」さらに、てるてる坊主はえがおでしつもんしました。
「じゃあ、さむい日のあめはどんなにおい?」

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「なみだのにおい」

男の子は悲しそうにそうこたえました。てるてる坊主も悲しそうに、
「みんなは、あめのことがきらいだとよくぼくに言うんだよ。でもね、ぼくはあめがだいすきなんだ」
そう話し始めました。

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「あめだってみんなといっしょなんだよ。みんなあつい日は汗をかくように、あめだって汗をかくんだよ。だから、あつい日のあめはくさいんだ。そして、みんながさむくて外でげんきにあそべないときは、いっしょに泣いてくれるんだよ」

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「それにあめがふらないと、木も草も花もみんなのどがカラカラになっちゃうんだよ。あめはみんなにきらわれても、ずっと地球のみんなのこと見守ってくれてるんだ」
男の子はいいました。
「あめってすごいんだね!」

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てるてる坊主はなんだかスッキリした顔です。
「ちょっとでもみんなあめがすきになってくれたらいいなぁ」
そんなことを呟きながら外をみつめました。

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てるてる坊主〜てる坊主〜あしたあめにしておくれ〜♪