上野東照宮牡丹苑(2)
今朝も曇っています。温度計の数値は高いのですが、肌寒い感じは高原の朝のような実感ですが、部屋の中がこの温度では寒いです。5月に入りましたが、実感は4月初旬でしょうか。それなのに花はどんどん先に進んでいます。このギャップが不調な感じを醸成します。
風薫る5月ですが、遠くに行きたい実感が湧いてきません。どちらかと言うと気分は沈みがちなのは何が作用しているのでしょう。阪神が大量得点で勝利したのに小喜びで、大喜びにならないのはこちらの心象の問題でしょうか。
”ハイヌーン”は何語でしょうか。英語なら真昼間の意味でしょうが、黄色の色とどのように繋がっているのか。炎昼の太陽を見上げれば黄色に見えるかもしれませんが、牡丹の色を表現するには違和感があります。種類としては中国から渡来したものですが、中国人の好む色とも思えないのですが。最近10年くらいにこの色の牡丹が見られるようになりました。今回緑の牡丹も見ましたが、これも慣れれば落ち着くのでしょうか、今はアップする気にもなりません。
散り際の花の良さは蓮の花の最後に見事なものがあります。牡丹の場合は散り際は見事とは言えません。蕪村の句に
牡丹散りて打ちかさなりぬ二三片
散りて後おもかげにたつぼたん哉
牡丹切って気のおとろひし夕かな (蕪村俳句集)
がある。どちらかと言えば落ちたのちの寂しさが強調されています。
寂として客の絶え間のぼたん哉
蕪村が密かに牡丹と対峙している様子でしょうか。一人を楽しんでいるようです。