先週の金曜日は入梅して2回目の雨が朝から降っていた。夕方大宮で保険請求の講習会がある予定であったが、午前中患者が居なかったので、にわかに谷中の朝倉彫塑館に行こうという気になった。一度雨の彫塑館で中庭の写真を撮りたいと思っていたので、これは好機と考えてカメラだけ用意して家を飛びだした。この庭は朝倉文夫が自ら設計したもので、水と石と緑が調和した素晴らしいもので、これに雨が加われば、しっとりした日本の庭が撮れるに違いないと昔から考えていたが機会がなかった。日暮里に着いたときは雨はかなり降っており、いやがうえにも気分が高揚してきた。ところがである、門は閉まっており月曜・金曜休館とあるではないか。月曜日の休館日は知っていたが、まさか金曜までもとは想像もしなかった。勢い込んできた分立ち直れないくらいの落ち込みがあったが、とぼとぼと雨の中を上野に向かって歩き始めた。観音寺ー全生庵とめぐり、裏道を辿っている時に長久院の前に出た。見事な紫陽花が誰もいない中で雨に濡れて咲いていた。全くの偶然行き会った寺であり、紫陽花寺と呼ばれているのは帰宅後インターネットで知ったことである。