久しぶりです

 

これから再起動です

幸福実現党観察日記様http://www.manjusri.net/より、転載

六月三日の、菅総理の辞任騒動を皮切りに、民主党の中で壮大な内ゲバショーがはじまった。
 民主党のトップは、ほとんどが全共闘かそのシンパなので、内ゲバはお家芸だというシニカルな見方もあるが、まあ、それにしても、派手に見苦しくやってくれるものである。
ところが、国内での内閣支持率は上がっている、というからなんともはや。
 それもそのはず、 昼、なにげにテレビをつけたら、民主党の内ゲバの醜さなどそっちのけで、自民の後藤田議員の女性スキャンダルが大々的にとりあげられていて、みなが「ゆゆしき事態」といった顔をして、与党の政局など完全無視で、自民党を叩いている。
 「たかじんのそこまで言って委員会」では、なにか切り込みがあるかと思われたが、視聴した人にきくと
 「のっけからK女史が「菅総理がここまで総裁の地位に拘るのは、原発をすべて止めるためだからだ!」(←この人の頭の中では、原発を全て止めた途端に日本が中国領になるなどという可能性はみじんもないと思われる)」と持論を語っていたとのこと。

 現職の総理が女性問題はもちろん、違法献金を受け、ウソをつきまくって、与党が内紛でマヒし、見苦しい姿をさらしているのに、一切それを流さないようにしているのがマスコミだ。

 だが、そもそも、きちんと国民が、横着をせずに国会中継を見ていれば、現実にどういうことになっているのか分かるのではないか。ナマの国会を見ていれば、わざわざ各局が「意図的に菅首相をかっこよく編集した」ニュースとは別な現実というものがみえてくるはずである。

 というわけで、今回は、菅総理の六月二日「辞める辞める詐欺」のドタバタの翌日、参議院で、自民党、西田 昌司(にしだ しょうじ)議員に問いただされ、じつにわかりやすく「民主党がどれほど悪辣な団体か」というのを暴露した一幕について、じっくり紹介させて頂く。
 この日の西田議員の質疑は約五十分ある。
 が、たかじんの録画を見るより面白く、わかりやすくて議論にも役立つ。
 政治家志望の方はもちろん、自分たちの選んだ政権がどういう意図で作られたものか、日本の国民全員が見ておく必要があるやりとりであると思われたので、4パートにわけた動画を元に内容のみどころをざっとご紹介し、最後に、某所にアップされた動画を埋め込ませていただいた。

 なお、動画を先に見たいとか、また、最後の動画が見られないという方。
 http://www.youtube.com/watch?v=PKs98DjIZDs か、
 ニコニコのIDを持っておられる方はhttp://www.nicovideo.jp/watch/sm14636673
 へどうぞ。
 いずれにせよ、憲政史上まれに見るような総理の狼狽シーンが続出の動画である。ご覧になって損はない。
 どちらでも見られない場合は、動画そのものが削除されていると思われる。
 その場合は、「2011/6/3 参議院 西田昌司 動画」のキーワードで検索するとどこかに引っかかってくるのではないかと思われるので、恐縮ながらそれでご検索頂きたい。

 では、五十分は長すぎる、といった方のために、四分割された動画リンク(ただしニコニコ動画のIDが必要)とともに、簡単なみどころ・内容をご紹介する
。(なお、こちらの四分割のニコニコ動画の方が、画質がよくてコメントが少なく、きれいに見ることが出来る)

①前半1/4 (14分) 動画はhttp://www.nicovideo.jp/watch/sm14638576

 ……もう、のっけから胸のすくこと請け合いである。
 西田議員いわく、「(総理が)切腹するから、かみしもを着る時間をくれ、というので皆で花道を作って待っていたら、かみしもどころか鎧甲を着て出てきた」という趣旨の例えが痛快無比。
 しかも、質問のあいだ、議場が静まりかえっている。
 なんと、全く与党から……あの民主党から、ヤジが出ない! のだ。
 あげく、この質疑に関しては、逆に味方のはずの与党から菅総理に「早く答えろ!」みたいなヤジが飛んでいるのである。
 かたや 総理は、終始声がしわがれて、言葉がところどころしどろもどろになっている。
 菅総理、献金について、「私は外国人だと承知していませんでした」とまず第一のウソが炸裂。
 『……いや、ウソであると決めつけるのはよくない』、というあなた、ぜひ動画の総理の様子をとっくりごらんください、と申し上げたい。

②前半2/4 (14分) 動画はhttp://www.nicovideo.jp/watch/sm14638934
 ある意味、最大の見どころである。
 名探偵・西田議員の追及も喝采ものであるが、対する菅首相の対応が、前代未聞といってよい。
 西田議員から、渦中の人物と、「名刺交換されたことがないんですか」(←名刺交換すれば、相手の名前から外国籍がどうかが分かるはずで、違法献金と分かって受け取ったのかどうかがはっきりする重要な質問)
 ……に対して、総理は立つ挙動も鈍く、周りを見ている。
 立ち上がって答弁するも、瞬きが非常に多く、挙動不審としかいいようがない。
 言いよどむ総理に、議場からは、「名刺交換をしましたか」「しましたか」の質問ヤジが飛ぶ。
 さらに西田議員が、 「それでは、その相手のお名前を言ってくれ」 といったら、
 ……総理が、立たない。
 立たないのだ、席から。
 こんな姿、国会で見たことがない。二度ほど名前を呼ばれて、ようやく立ち上がる総理。
 そして、渦中の人物の名前について、「日本の通称名」なら知っている、という。
 アンタそんな……「通称名」って……しかも、「日本の」って……。もう、認めたも同じじゃないですか! 犯罪になる、「売国の代償の献金」を!
 こんな強烈なシーン、日本の憲政史上で、そうそう拝めるものではない。
 これを見ていた知人は、『現職の総理が、自らの黒い献金に関して、答弁で答えられず動揺したなどとは辞職ものだ』と言った。

 また、このシーンがあまりに圧巻なので、忘れがちになるが、ここでは、西田議員による、
 「どうして外国人からの献金がダメなのか」、という基礎的な事実のレクチャーがひじょうにわかりやすい。
 さらに、「それに違反した民主党は成り立ちから間違っている」、という事実が提示されている。
 平和ボケした日本人は、これからの十年、この簡単な鉄則を頭にたたき込んでおくべきだ。
 この部分、西田議員の使う言葉は、実に分かりやすく、小学生でも民主党という政党がおかしいと気付くことが出来るだろう。
 単に対立政党を追い詰めるならず、見ている国民に広くわかりやすく大切なことをつたえている、という感がある。
 (……これを報道しないのが日本のマスコミの哀しい現実である。)

 さらに、さらに、総理の口からは、ここで重要な翻心の言葉が出た。
[ 「外国人参政権に関して反対」してもいいようなことを考えている、という、まことに歯切れの悪いながら、国益を守る方向へ一歩踏み出す言葉である。 鳩山ポッポ兄もと総理の「沖縄の在中米海軍は抑止力だったと初めてわかった」並みの一言である。
 (……それにしても、まったく、こんな程度の発言を評価しなければならないオトコたちが二代続けて日本の総理だなんて、まじで死ぬほど情けない)
 
③後半3/4 (10分) 動画はhttp://www.nicovideo.jp/watch/sm14639255
 画面に出された大きな図。
 その真ん中に書かれた矢印 「発砲」。
 一言も言っていないが、もう、どういう筋の人たちとのつながりかは一目瞭然である。
 ……ついに出たヤクザとのつながり。
 野田議員、蓮舫大臣が答弁に立つが、両議員とも、声がうわずり震えて、尋常でないのが分かる。特に大臣は、「仕分けのスーパースター」で華々しく人を斬りまくっていたときの姿は見る影もない。お気の毒という声もあろうが、因果が次々に巡ってきている、という意見もある。
 それにしても、この黒さ……自民党が黒い黒いと戦後ン十年言い続けてきたマスコミだが、民主党だってたいしたものではないか。
 「金を返したから問題ない」って、そんなわけないでしょうが!
 これを知っていて、なおマスコミは口をぬぐい、クリーンな民主党とか、平民宰相とか、救世主みたいに持ち上げていたわけである。
 (このあたり、会場の議員さん達がくいいるように資料を見ているのにちょっと受ける)
 マスコミが善玉にしようとした民主の正体。それはマスコミが賢明に自民党に着せ続けた「悪玉」のイメージと全く符合するどころか、凌駕するような哀しい姿だった。
 その姿が白日の下に暴露されてゆく瞬間は、民主党と同時にマスコミのウソが暴かれる瞬間である。
 濃紺のハンカチで額の汗を拭きながら、西岡議員の熱弁は続く。

④後半4/4 (10分) 動画はhttp://www.nicovideo.jp/watch/sm14639569
 いよいよ最後。
 まずは、閣議決定された「全国家公務員、三年間、十%の賃金カット」についてである。
 西田議員の、
 「ふつう、懲戒でも一年を超えることはない。国家公務員が何かまずいことをやったたのか。彼らはなにもまずいことをしていない。まずいことをやったのはあなたなんですよ!」
 という正論。ついで、
 「いま、あなたは給料、五十万全部返す、ということをやっている(←閣僚給与のうち毎月50万円を国庫に自主返納)」
 「だが、そうすると、月の『手取り』はいくらか、私のケースで言うと、十六万である」
 「自分は他にも収入(税理士)があった。今は預金を下ろして食べている。総理、あなたは資産らしい資産もないが、どうやってくらしているのか」
 ……そして、この質問に対し、菅総理の答弁は「なんとかやりくりしている」という趣旨のことをつぶやくのみ。
 (ちなみに、菅総理の夕食時のスケジュールを見ると、まあ、麻生総理のときにあの程度で叩かれたのがウソのように、連日連日、一流料亭だの中華だの食べ歩きの毎日であるのは皆さんご存知の通り。あれはみんな「公費」なのか。だったら食費はいらんわなあ。オリにでも詰めて貰えば三食食費も浮くしなあ。もし、「公費」でないならどっからそんな金が、ということになる。どっちにしても、悪印象しか残らない。)
 そして、ここにからめて経済問題。「デフレ」に関する非常にわかりやすいレクチャーと共に、「脱・デフレ」こそ復興に必要だ、と、日銀の「デフレ大好き」白川総裁をも引きずり出して質問が続く。
 とどめは、「二回の起訴相当で強制起訴があることをお忘れ無く」ということを事務方に確認させ、
 「やめるべきだ! あなたは!」
 の一撃。
 委員長が最後に、「山本一太君」と名前を読み違えたのは、気迫に押されてだろうか。

 うれしいことに、終始、西田議員は、一つずつ問題に小さな区切りをつけるたびに、「今後、追及したいと思います」と頼もしいことを言ってくれている。
 まことに見事な国会質問、ありがとうございました。
 
 では、お時間のある方は、下の画面から全やりとりをどうぞ。
 動画は同じ物を二種類用意させていただいた。上がyoutubeといわれる全世界むけの動画版。
 下がニコニコ動画で、日本国内むけ。下の動画にはいろいろな文字が書き込まれて時々画面が見えないが、書き込まれた文字にはずいぶんきたないものもあるが、すべて視聴者の感想の書き込みであって、登録すればだれでも感想が書き込めることを、一筆書き添えておく。見たくない場合は、下の「コメント」ボタンをオフにするか、上のyoutubeからどうぞ。

幸福実現党観察日記様より転載http://www.manjusri.net/

★今回の更新は、めまぐるしかった六月一日~二日の政局の(つっこみ付き)まとめです。備忘録としておいておきますので、「何があったか良くわからんかった」という方、ご参考にどうぞ。
 

<内閣不信任案>衆院本会議で否決

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110602-00000053-mai-pol

 この一昼夜の政局に関して、保守系の掲示板に、こんな感想が書かれていた。
 「最悪の茶番を見せられた気分だ」
 「こんな汚い政治ショーは見たことがない」
 「すげえドタバタ喜劇だ。腹を抱えての大爆笑もんだぜ……これが日本の国のことじゃなきゃな」

 ……そう、「菅首相」という、全く判断が出来ないトップを変えるのに、千載一遇とも思われたチャンスの一つが、潰えてしまった。

 ざっと流れを追ってみる。
 昨日、野党より提出された「内閣不信任案」。

 さらに、六月一日の党首討論。
 ここで、自民の谷垣総裁が過去最高に男を上げたかのような見事な追求ぶりだったのに対し、菅首相は、開口一番に「谷垣総理」と言い間違えをして失笑を買いつつ、「ああ、ほんとにそうなってくんないかなあ」と思わせる一幕もあった。

 その場で、谷垣総裁は、「菅総理が降りれば、大連立も考える」ようなことを語っていた。
 ……誰しも希望を持ったのではないかと思われる。

 自民が連立与党に入れば、被災地の復興は速やかに進むのではないか。
 「震災後、二ヶ月たってもまだ体育館暮らし」なんて、どう考えても異常な事態を強いられている被災者の人たちがようやく救われるのではないか。

 この不信任決議案に、小沢一郎氏が同調した。ついで、鳩山氏が同調。
 あれよあれよという間に、不信任決議案に同調する民主党員が、小沢派・鳩山派あわせて八十議席に迫っていく。

 正直、かなり期待が持てる気がしていた。 いや、このまま順当に行けば可決されていたはずだった。

 だが、まず、一日の深夜、共産党がこの流れから抜けた。(もはや、「筋金入りの野党」、という看板は下ろさねばならない。結局、おなじ共産・社会主義の陣営を応援する、ということか)

 それでも鳩山・小沢の勢いはとまらなかった。可決かどうか、ギリギリのラインでの票読みが続く。
 二日の朝には、「小鳩新党+邦夫」という話がすぐにでも実現しそうな勢いで囁かれていた。

 そこへ、二日の昼前、亀井氏が菅首相に「辞任したらどうか」と話し合いを持つ。
 菅首相は、「秋以降に辞任を考える」「復興に目処が付いたら辞任を考える」と、声明を発表。
 ポイントは、秋に辞任、ではなくて、秋より後、つまり、夏いっぱいは石にかじりついてもやりますよということであろう。

 ……これには、当家で、朝から「菅さん降ろしても、自民が責任取れるかねぇ」と、ワイドショーに洗脳されたようなことを言っていた母までもが「見苦しいにもほどがある」と激怒していた。

 ネットでは、「ウランの半減期は二万六千年だからな~。目処がつくっていったら、菅さん、二万年ぐらい総理やる気だぞ」という書き込みがされていたが、笑っている場合ではなかった。
 
 それを受けてか、さらに、開会の三十分から一時間ほど前に、突然、鳩山氏が、主張を曲げて正反対のことを言い出したのだ。
 これには正直、マスコミ(という名の民主党・大応援団)も開いた口がふさがらなかったらしく、報道が混乱していた様子だった。 ……なお、当家の実母は「ハトヤマぁぁっ!」と、ここで鳩山氏に呆れ果て、政局を追うのをやめた様子だった。

 どうやら、菅総理と鳩山氏の間には、以下のようなやりとりがあったらしい。

http://www.mbs.jp/news/jnn_4740888_zen.shtml

の記事に詳しいが、
 『代議士会の前に総理官邸を鳩山前総理が訪れ、「確認事項」と書かれた文書を持ってきた。』とあり、この文書はテレビに大写しにされたが、
『1,「民主党を壊さないこと」
2,「自民党政権に逆戻りさせないこと」、
3,「大震災の復興並びに被災者の救済に責任を持つこと」』
 とある。
 (……てめェの党の安否が第一で、震災の復興が三番って……こんなのテレビに大写しにして良いのか、マスコミ応援団!)
 そして、「復興基本法案と、2次補正編成の目途がついたら菅は退陣する。夏より前になるだろう」というような話し合いだった、ということである。

 ともかく、これを信じて、鳩山氏が寝返った。
 ついで小沢氏ときわめて仲のよろしいはずの原口氏までもが不信任案否決を表明。
 最後に、小沢氏が、勝負を降りた。
 思わず、「ちょっと待て! 小沢氏の呼びかけに応じて、不信任案可決票を投じるために要職の辞任届を出した人たちはどうなった! 三宅議員とか、病院から連れてこられた議員もいただろうが!」と叫び出しそうになったが、小沢氏は負けの見えた勝負に乗ることは避けたのだろう。

 菅首相の表情は一転した。
 亀井氏と逢ったときには顔つきがおかしく、本当に「不信任案可決されたら解散総選挙があるのでは」と思うような情緒不安定な表情だったのが、大勢が決したと見るや、不信任案が出されたというのに、会議の最中に居眠りをしている菅首相のアップが幾度となくテレビに映された。
 ……わかりやすいお人である。

 結局、投票してみると、明確な民主党からの造反は二人。
 横粂議員、松木議員のみが賛成。(筋を通したこの二人の議員に、今後浮かぶ瀬があって欲しいと思わずには居られない)
 全体で欠席・棄権31名。
 きわめて安らかな菅首相の顔と共に、内閣不信任決議案が否決が報じられる。

 ちなみに、キーとなった「秋以降、めどがついたら辞任」であるが。
 上の記事のリンクにもあるとおり、
 さっそく「目処とは、二次補正予算の成立ではない」と言いだしている。(←やっぱり二万年ぐらい首相やる気なのか?)

 ……報道の最後に、テレビ朝日で、「今日1日なんだったんでしょう」と言ったのが印象的だった。

 それにしても、違法献金で追求される寸前に震災、そして今回の口先三寸による不信任案否決。
 ……どこまでも悪運の強い総理だ。

 菅首相に関しては、明日の参議院の問責と、菅総理の違法献金問題がある。
 どちらかで、なんとか降りて頂きたいと思っていたが、この窮地を切り抜けた菅首相のことだ。
 「内閣不信任案否決」を錦の御旗として、どちらも切り抜け、「復興はまだ終わらない」として、長期政権を築く可能性もある。
 ただ、救いがわずかに感じられるとしたら、「二次補正予算案」と「国会の会期延長」という単語を、民主党から引き出せたことだろうか。
 どちらもまともな与党なら、当然やっていることなのだが、民主党は、こんなことでもなければ、被災者のことなど考えもせず、6月22日であっさり国会を閉め、二次補正予算など全く頭になかったと思われる。
 
 まだ日本人は耐えて、耐えて、保守政権が戻ってきたときに、もう一度立ち上がるための力を蓄えてゆくしかない。

 ……ところで、今回、ほとほと嫌気がさした、というか、日本人の真の敵は誰か、ということがはっきり提示されたように思う。

 不信任決議案提出以降の、朝夕の報道番組。それらの人気キャスターやコメンテーターの発言は、「声をからして民主党を応援する応援団」以外の何者でもなかった。
 特に、被災者の人たちをつかまえて、「野党はこんな時に何をしている! 政権の足をひっぱるな」 「誰が総理をやっても同じなんだ! 菅さんのままでなぜいけない!」
 というような言葉を被災者自身から言わせ(質問によってはこれらの解答を引き出すのは簡単だ)、それを延々編集しては流して、自民党を悪者に仕立て上げる態度は寒いものを感じざるを得ない。
 復興が常識では考えられないほど遅れているから、トップに問題があって代えようとしているのだ、という理屈がどうしても通じない。
 食堂でも、病院の待合室でも、フィットネスクラブでさえ、いつもワイドショーが流れていて、そこで
 「民主も菅さんも悪くない! 法案一つ通らない国会が悪い! みんな自民党のツケを払わされているんじゃないか!」
 と、まるで台本でもあるかのように、どのチャンネルの司会者も、同じ言葉を叫んでいて、それを見終わった視聴者が、同じことを口角泡を飛ばして語り合う。

 ……これが洗脳でなくてなんなのか。

 少し前から「海水注入問題」に関して、あまりにひどいマスコミの一致団結した「応援」ぶりが尋常でなく、記事にしてアップしよう、と、書きためていたのだが、ますますこの不信任決議案に関して、マスコミの異常さが浮き彫りになってきたように思う。

 前に、「民主主義は、国民が主役だというなら、国民が「殿様」だ。そして、日本の国民はさしずめ「バカ殿」だ」
 という言論を見かけたことがある。

 しかし、以前、大川総裁は、質疑応答で、「上司が正しい行動をとれないとき、その人に正しい情報が入っていないことがある。正しい情報を入れてやれば、上司は間違わずに行動できることがある」という発言をされたことがある。

 これだけの繁栄を築き上げ、不況にもめげず耐えている国の民である。単なる「バカ殿」であるとは思わない。

 この国をほんとうに脅かす敵は「民主党」や、「某共産国」ではないのではないか。

 ……たとえば、民主党は、次の選挙では泡沫政党への道を歩むだろうし、日本人が本当に国防を考えれば、絶対にこの国はまだ負けない戦力を持っている。

 ならば、日本人の本当の敵は、この国の人々の心をつかんでやまない、テレビ・新聞・マスコミの報道から流されるあやまった見識と、洗脳にあるはずである。

 この洗脳をとくことにこそ、日本の命運を左右する鍵があるのだろうと思いつつ、ことさらに暑くなりそうなこの夏の対策に頭を痛める日々である。