別にガンディーに確認とったわけじゃないよ。
しろあです。
カスハラ条例がはじまりましたね。
カスタマーハラスメント、これってお店で仕事している人たちにとっては
日常的で、本当にやっかいで、時に心を病むんでしまう人がいるので
当事者たちにとってはとても深刻な問題。
そこにちゃんとメスを入れてくれたのは、本当にありがたいことだと思います。
私もあらゆるクレームと戦ってきました。
ガンディーを知るまでは、理不尽なことを言ってくる相手に対しては、
こっちだって腹が立つのでぎゃふんと言わせてましたけれど、
それではことがきれいにおさまらないことが多々ありました。
結局相手は怒ったまま、しかも恨みすら持ってる可能性もある。
そしてこちらとしても相手が非を認めないのに腹が立つ。
そういう結末は本当に最悪で後味が悪いものです。
だからクレームと戦っていると、いろいろとこちらも学んでいきます。
相手の機先を削ぐやり方が効果的で、
相手が腹を立てたことを先んじて汲み取り、復唱して相手の気持ちになってあげる。
「コーラと思ったらソーダだったので嫌だった」と言ったら、
「コーラだと思ったらソーダだったので嫌だったのですね。
それはご不快でしょう。コーラの気分なのに、口に入れた瞬間何か違うと思うと、
そのあとどんなおいしいものを食べても不味くなってしまいすよ。
私だってそれは嫌です」
と、少し言葉を付けたし、自分だって同じことをされたら嫌だと伝えれば、
ああ、この人に自分の嫌だったことがちゃんとわかってもらえたんだ
と思って、まず第一段階の不満は解決します。
次にどうするかが問題ですが、
「では代わりにこちらの新しいコーラをどうぞ。
おうちで冷やしておいて、お好きな時に召し上がってくださいね」
と言えれば簡単ですが店のロスが発生します。
コーラくらいなら原価もそれほどでもないし、めんどくさければ従業員が
ポケットマネーで払えるくらいだから別にたいしたことないんだけど
これは大問題です。
なぜならそれを経験したお客さんはつけあがるからです。
つけあがる、の意味がわからなければ、調子に乗る、といいかえてもいいでしょう。
熊は普段人を襲いません。危険を感じて防衛本能で攻撃することはあっても、
好んで襲ってくることはありません。
しかし、一度人を食べると、その味をしめて再び人を襲うようになります。
まさに性質(たち)の悪いクレーマーはそれです。
つけあがり、さらなる要求をする、
もしくはまた似たようないちゃもんをつけてくるようになります。
販売員側も考えないといけません。
自分のお小遣いで解決するならば……ソーダくらいならいいけど、
それを毎回やれますか?
そもそもその問題の商品がパソコンや車などの高価なものになったときには
どうでしょう?
100円も500万円も同じです。
めんどくさいからってお客さんにあげちゃダメです。
理不尽には戦いましょう。
この場合の正解は、例えばこんな感じです。
「コーラのつもりがソーダだったのは大変残念だったでしょう。
残念ながらわたくしどもでは何もできることはありません。
せめて次回からはよく確認してご購入ください。
わかりやすいようにコーラには黒い着色が施されてます。
ソーダは透明ですよね?
もしパッケージで分かりかねるときは最寄りの販売員に
お尋ねください。お手伝いさせていただきますから」
ということで、”あなたの不注意だからこちらはそれに対する責任をとる必要はない” ことをしっかり伝えるのです。
もちろん、店側の過失の場合もあります。
セール商品のコーラ1本1円の期間が終わったのに、
そのままPOPを置いていて、それを見たお客さんが1円だと思ったら、
150円レジで支払ってた。
その時は他の商品も買っていて気づかなかったけど、後日それに気づき
レシートを持ってクレームをいいに来た時。
これは遡って対応すべきです。
レジの打ち直しができればそれが一番ですが、なかなか難しいでしょうから
現金での返金が理想的です。
もちろん、事実確認は必要ですよ。
しかし悪質なクレーマーはそこにつけこみ、
過度な要求をしてくるかもしれません。
「非常に気分を害した。残念でならない。
この買い物分、全部無料にしてくれ」
もちろんそんなクレームには応じる必要はありません。
相手に損を与えたならば、それを補うレベルまでの補填をする。
それを基準に対応すれば、ほぼほぼ解決します。
さて。
このあたりの話は2000円くらいのクレーム対策の本にいくらでも書かれていること。
でもこの対応の仕方が問題で、うまく進めないとさらなるクレームを生み出すことにもつながります。
それは次回で。