シレネの脳内

シレネの脳内

金爆の妄想が詰まってますw

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翔「う~っ、寒っ」


淳「風邪ひきそうだね」


僕は今地方での撮影を終えたところだ


もういい時間で研二さんはうとうとしていたほど


僕と淳くんはホテルの近くのコンビニ前で寒さに震えていた


豊「あれ、翔と淳くんじゃん」


翔「あ、豊」


豊「なにしてんの?」


淳「あれ、ぼくらなにしてるんだろ」


…淳くんのこの発言は衝撃だけど確かに何をしてるかというとわからない


豊「なんだそれ(笑)」


翔「ホテルに向かう途中で寒くてここに避難してきたのかな」


豊「コンビニの中ならまだしも外なんか全く暖まらないだろ」


翔「何も買わないのにずっといても不審だし…」


外でいとどまってるのも不審かぁ


淳「研二さんは?」


豊「…ホテルに戻った?と思う」


翔「だいぶ疲れたみたいだもんね」


淳「…おぉ」


淳くんが上を向いて声をこぼした


翔「?」


僕も上を見た


豊「…?」


翔「星だ」


豊「…すっげ」


空にはすごい数の星が浮かび上がる


寒くて萎えていたけれど少し嬉しい


星なんていつぶりに見たんだろう


夜空なんて見上げている暇もなかった…


淳「都会だと夜も明るくて見えないからこういう静かな土地での夜もいいね」


淳くんはスマホをだし夜空を撮った


淳「…あはは、暗くて撮れないや」


豊「こんなにでてんのに撮れないんだな」


翔「…」


豊「…翔、月が綺麗だな」


翔「…月?」


なんで突然?


確かにすごく綺麗だ


満月とはいえないし三日月とも言えぬ形だけど


すごく綺麗だった


淳「…」


翔「たしかに綺麗だね」


僕はそう言って微笑んだ


豊「…」


豊はなにか不機嫌そうにコンビニに入っていく


淳「…(笑)」


淳くんは横で笑っていた


笑いながら歩き出す


僕はそれを追いかけるように歩き出した


翔「なっなんで笑ってるの?」


淳「…だって知らないの?」


翔「何を?」


淳「”月が綺麗ですね”って言葉、夏目漱石が”I LOVE YOU”を訳した言葉なんだよ。

夏目漱石の教え子が”I LOVE YOU"を”我君愛す”に訳した時に『日本人はそんなことを言わない。”月が綺麗ですね”にでもしておきなさい』

って言ったんだって」


翔「…つまり」


淳「”月が綺麗ですね”って言葉は有名な告白言葉だよ。気付かなかったなんて可哀想(笑)」


淳くんはまた笑いながら僕より前を進む


僕は頬を赤く染めながら夜空を見上げた


翔「…月、綺麗だなぁ」


返事はまた今度にとっておこう