休み。
今日は昼の3時から埼玉はさいたまスーパーアリーナ(の4階にある小ホール)で行われるTOIRO寄席で三遊亭萬橘独演会を見に行った。
11時半頃に出かけ、電車を乗り継いでさいたま新都心駅へ。
スーパーアリーナは10年以上前にモーニング娘。を見に来て以来。今日はアニソンのイベントがあるらしく、いかにもそんな感じの人が沢山いた。
そんな人達を潜り抜け、スーパーアリーナの片隅の小ホールへ。
中に入ると思ったより広く、200人以上の入りとなった。
3時に開演。
開口一番は桂れん児。
噺は「元犬」。
そして萬橘師匠。
まくらはこの前の両国亭で聞いたやつだったがそれでも笑ってしまう。
あれこれ喋ってから「へっつい幽霊」。
この噺は立川談志もやっていたが、立川流の寄席でお弟子さんがやっているのを聞いたことは多分ない。談笑師匠の人情噺的サゲになった「へっつい幽霊」は音源では聞いたが高座ではない。
これも多分萬橘師匠のアレンジが随所に入っているに違いない。
仲入り休憩後は「井戸の茶碗」。
これは談四楼師匠でよく聞いた。やはり細かい所に萬橘師匠の手が入っている感じ。
落語家の中には、この噺は良い人しか出て来なくて落語的じゃないから好きではないという人がいるが、自分は二人の武士のプライド合戦に振り回される屑屋のあたふたを楽しむ噺だと思っている。
念願だった萬橘師匠の独演会が見られて何より。ただ、自分の席の二列前に小学生の兄弟がいて、あきらかにつまらなそうにしているのが視界に入り不快だった。でも、これは連れて来た親が悪い。落語は漫才やコントのように口を開けていればエサを入れてくれる芸能と違い、自分からその世界に入って行かないと楽しめない。親の都合で落語に興味のない子供を連れて来てもその子たちが楽しめるわけがない。
そこは残念だったが全体的には良い客層だった。落語の最中に携帯を鳴らしたり喋ったりという田舎の客のマナーの悪さについては千葉の船橋で散々な目にあっていたので埼玉もちょっと不安になっていた。でも、そんなマナーの悪い客はまったくおらず、このTOIRO寄席は回を重ねながら良いお客を増やしているのだなというのを実感した。