U-NEXTで土山しげるのマンガを映画化した2011年作品「極道めし」を見た。

 刑務所での楽しみは三度の食事。正月には特別におせち弁当が出る。その正月を前に、今まで食べた料理の中で一番美味かったものの話で一位を取ったやつが皆のおせちから一品ずついただけるという勝負が看守に内緒で行われていた。新入りの栗原健太(永岡佑)は最初その勝負に無関心であったが・・・。

 健太の彼女役の女優がいい女だったので誰かと思ったら木村文乃だった。

 子供の頃の健太を捨てて男と逃げる母親役を田畑智子が演じていた。自分が映画を見ると田畑智子が出て来る確率は結構高い。それだけ引っ張りだこってことか。

 木村文乃も良いけれど、個人的にはスナックのママ役を演じた内田慈がいい感じだった。

 原作のマンガが好きなものだからついついそれと比べてしまう。キャラクターとそいつにまつわる美味いものエピソードがあちこちでごっちゃになってしまうのはまあ仕方ないかなあ、それもありかなあとは思うけど、美味いもの話よりも主人公の背景を描きすぎているのが余計かなと思った。「孤独のグルメ」のようにヒューマンドラマはほどほどにしてもっと美味いもの話を入れてほしかった。

 ふと、自分が今まで食べたもので一番美味いものって何だろうと考えるが思いつかない。ラーメンもカレーも寿司もトンカツも好きだが一番となると思いつかない。実家のある八街の焼きそば屋白井の焼きそばとか、母親が作った酢飯がパンパンに詰まっていてあんまり揚げが甘辛くないいなり寿司も好きだが、それはどちらかというとノスタルジーが強い。