ふと、思った。

どうして今まで、

創作みたいなことをしてこなかったんだろう。


だけど、すぐに気づいた。

してこなかったんじゃなくて、

ずっと準備をしてきたんだって。


人の言葉に耳を傾けて、

猫のまなざしに学んで、

いくつもの季節をくぐってきた。

そのあいだに、

感じる力や、見つめる目が育っていた。


たぶん私は、

早く咲くタイプじゃなかったんだと思う。

時間をかけて、

自分の中の“何か”を発酵させるように生きてきた。


そして今、

ようやくその香りが立ちはじめた。

言葉が追いついてきた。

感情が、形になろうとしている。


昔の私には書けなかったことが、

今なら書ける。

今の私にしか、伝えられないことがある。


だからこのタイミングでよかった。

焦らず、比べず、

やっとこの声で語れるようになった。


「今だからできる」って、それだけで立派なはじまり。