今、この瞬間
今日は、引っ越し前、幼馴染たちと最後の外遊び。子どもたちは、一面に広がる原っぱと低木の中、いろいろな遊びを見つけ出しては、大声で笑い合う。子どもたちの目が楽しそうに輝いている瞬間、子どは心底遊びに没頭している。そんな子どもの瞳が、眩しい。人は集中すると瞳孔が開くという。子どもたちは遊びに集中すると、瞳孔が大きく広がり、光の反射率が高くなって、瞳がキラキラ輝くように見える。そんなわけで、眩しいのは物理的にも眩しかったりするわけだけど。ヨガはマインドフルネス。そういうことを聞いたことがあるかもしれない。マインドフルネスとは、今、この瞬間に集中している心の在り方。ヨガでは呼吸や体に意識を向けることで今に気持ちを向けておく。でも、ヨガをしている私より、今、瞳を輝かせて遊んでいる子どもたちのほうが、もう自然にマインドフルネスができていると思う。よく、子どもって何にも考えていなくて幸せだよね、なんてことを聞くけれど。それはほんとその通りなんだけれど、少し言い方を変えると、過去にも未来にもとらわれず、今に注意を向けまくっているので、今がすべてで考え事にとらわれていない。脳は、今を生きているときが一番消費エネルギーが少ないそうだ。ヨガをしてすっきりしたり、好きなことに没頭して元気になったりするのは、脳を休めることができていたという物理的な理由があるから。私たちの頭の中は、だいたいいつも思考でいっぱい。幸せな夢、楽しかった記憶だったらまだいいけれど、人の思考はどうやら過去の後悔・未来の不安にとらわれやすいらしい。そんなときの脳は、過去の情景を思い浮かべ、現実ではない未来をシュミレーションし、エネルギーをかなり消費中。子どもには過去の記憶が少ない。未来への想像は、過去の記憶をもとに作り出されるから、未来へ思考をつなげることも少ない。子どもは今に生きることがとっても得意で、今に生きるとものすごく元気でいられるんだぞ!といういいお手本だなぁと思う。そんなわけで、私は今に意識を向ける大切さをヨガで伝えています。笑それが、自分は何もなくても元気で幸せだ、と気づくために必要な手段だと思っているからです。今にしか、私は生きていない。どんな過去も、未来も、今には存在していない。存在しているとしたらそれは頭の中にあるだけで、その時間が目の前にあるわけではない。私にあるのは今、この瞬間だけ。今に生きているとき、私にあるものは何か。楽しいことに没頭しているとき、思考は過去にも未来にもなく今にある。その瞬間、実はとても元気で幸せであることに気づかないだろうか。どんな過去を持っていようとどんな未来を思い描いていようと、そしてそれらが全部なくても、自分は元気でいられるという気づき。それが、私にこれからの道を歩いていく自信を与えてくれる。子どもと一緒に歩く未来が、元気で幸せであることを願って、時々は思考を離れ、意識を今、ここに。