理佐side


葵は私のこと心配してくれてたのに。私は自分のことしか考えてなかった。ただただ本当に申し訳ない気持ちでいっぱい。
今すぐにでも葵に謝りたかっまたけど、電話はしなかった。直接言わなきゃいけないと思うから。




理佐 「葵...っ、」

葵 「...。」



理佐 「あの、」

葵 「...」



理佐 「お願い...ちょっとだけ聞いて、っ」

葵 「...ごめん。離れて、」



レッスンの休憩ごとに話しかけたけど、なかなか聞いてもらえない。
これが今まで私が葵にしてきたこと。無視されるのがこんなにも辛いってなんでもっと早く気づかなかったんだろう、





鈴本side

さっきから、理佐が何度も葵に話しかけてる。葵は風邪ひいてるのがばれないように、黙って理佐から離れていく。葵は何も怒ってないし理佐のこと嫌ってなんかない。大好きな理佐に心配かけたくないだけなのに。理佐の寂しそうな顔見たら本当のことを言ってしまいそうになる。



レッスンが再開した。さっきまで良くも悪くもなってなかった葵の体調が悪化してるように見える。私の気のせいであることを願ってたんだけど、葵は明らかに辛そう。

今回の振りは本当に難しい。私も家で練習してきたけどまだ完璧にはできない。みんなダンスに必死で、私以外は誰も葵の体調不良には気づいてないと思う。

声をかけれそうなタイミングを見て葵のところへ行く。



鈴本 「ねー、大丈夫?ちょっと休も。」


葵 「...大丈夫、踊る。」


鈴本 「...」



“踊れる”じゃなくて、“踊る”。たぶん今の葵は何を言っても聞いてくれない。早く休憩時間になれーと思いながら私も練習に戻った。




先生 「はい、お疲れ様ー。少し休憩しましょう。」



良かった。




私より少し早く、理佐が葵に話しかけた。


理佐 「ねぇ葵。、」

葵 「...」



理佐 「...ねー!聞いてっ!

葵 「うっ...


理佐が涙目になってる。葵は理佐の大声が頭に響いたみたいで、頭をかかえてしゃがんでいる。


鈴本 「葵、大丈夫?」

葵 「...」コクン


無言で頷くと部屋から出ていってしまった。それを見てた平手と友香が葵を追いかけていく。私のとなりでしゃがみこんでる理佐。
もう、本当のこと言おう。


鈴本 「理佐、あのね。葵...」

理佐 「わかってる。わかってるよ風邪ひいてることくらい、」

鈴本 「え?」

理佐 「あんなに辛そうなんだから見てたらわかるよ、。なんで真っ先に私に言わないんだよ...。もう、私のこと嫌いだよね。言うわけないよね。葵が無理してるのだって私のせいじゃん...、!」


鈴本 「.....全然わかってないじゃん。」

理佐 「なにが...」

鈴本 「葵が理佐のこと嫌いなわけないじゃん!大好きだから心配かけたくないからだよ、なんでわかんないの...」


理佐 「でも......行ってくる、」

鈴本 「ん。」




理佐side

何回か話しかけてたらわかった。でもなんて声かければいいのかわかんないし、。次の休憩のとき言おうって...なかなか言えなくて。レッスンだって全然集中できなかったし、葵のことずっと見てたし。

葵が大丈夫か心配なのと、早く謝りたいから、部屋から出ていった葵を探す。



友香 「あ、理佐...」

理佐 「うん、」

平手 「38.8度だって。横にならせたらすぐ寝た。」

理佐 「そっか...」


となりの部屋のソファーで寝ていた葵。おでこには冷えピタが貼られている。


理佐 「私...今日はここで葵と一緒にいるね。」

平手 「うん。そうしてあげな。」

友香 「ダンスは私たちが教えてあげるから。!」

理佐 「あー大丈夫、鈴本とふーちゃんに教えてもらうから。あと平手。」

平手 「いいよー」

友香 「え私はー?」

理佐 「あははw」





平手 「理佐?」

理佐 「ん?」


平手 「泣きたいときは私らの前で泣けばいい。悔しいときは誰かに当たればいい。弱音だって吐いていい。でも、葵の前では笑顔でいてあげてね」

理佐 「うん...ありがと。」

友香 「じゃあ、私たち戻るね?何かいるものあったら言って?」

平手 「葵のことよろしくー」

理佐 「うん。!」





葵side


理佐 「心配してくれてたのにごめんね。いっつも酷いこと言ってごめんね。葵の優しさに甘えすぎだった。ダンス...素直にみんなに頼ればよかった。葵に八つ当たりしたことも、すぐにごめんなさいすればよかったと後悔してる。今日だって、葵が体調悪いのわかったのに。素直に大丈夫?って声かけたら良かった...」




起きたら最初に聞こえてきたのは理佐の声だった。いつもより少し低い、涙声な感じだったけどちゃんと聞こえた。
たぶん私が寝てると思って言ってるんだと思う。(笑)じゃないとこんなに素直なわけがない。



理佐 「冷えピタ変えよっか。」


私のおでこに手を置いて呟くと、部屋から出ていった。

私は起き上がって近くの紙に返事を書いてあげた。(笑)
よく寝たからか、起き上がるのは全然辛くなかった。



“私も素直に、理佐に体調悪いって言えばよかったね。ごめんね。お世話してくれてありがと。お互い素直にならないとね(笑)!”



私がまだ寝てると思い込んでる理佐。
これを読んだらどんな反応するだろ(笑)




ちょっと理佐のSっ気がうつったかもしれない。







終わり