あの子と出会ったのは、学生時代。

初めて一人で水族館に行った時のこと。
ゆっくり心ゆくまで楽しんで、出口の手前にある、最後の水槽にたどり着いた私。
そこにいたのは、一匹のタイガーオスカーだった。

なんで最後に、この熱帯魚っぽい子一匹だけ?・・・とちょっと不思議に思って、水槽の説明書きに目をやると・・・
「病気や事故で、見栄えが悪くなり、捨てられた」
・・・読んでから、ちょっとショックだったのもあったけど
「・・・は?・・・なんで?」
って、怒りみたいな感情も湧いた。
・・・病気にしても事故にしても、それは飼い主の責任じゃん・・・。
事故・病気とか、起こってしまったことはしょうがないかも知れない。
でも、この子はその後、捨てられた・・・
おそらく自分の棲むべき環境(国)ではない所に
片方の目が見えない状態で
飼われていた頃とは違う過酷な環境に・・・
ごめんね
今これを書いていて、そんな言葉が
浮かぶ。
怒りが湧いたと書いた私自身も、本当は、そんなご立派な事を言える人間じゃないから・・・。
この子、どんな想いで生きてきたんだろう。
ただただ必死で、何かを考える余裕も無かったかも知れない。
おさかなポストの会さんが保護して下さらなかったら、どうなってただろう。
この大きさになる前に、食べられてしまったかも知れない。いや、外来種は強いイメージがあるから、襲われはしないかも知れないけど、「外来種だ❗」って駆除されてしまったかも知れない・・・
おさかなポストの会から、水族館に引き取られてからも、この子は大変だったらしい。
警戒心MAXで、ごはんも食べず、水槽の隅でびくびくしていたそう。
でも、飼育員さん達が辛抱強くお世話して下さったんだと思う。
私が会った時は、体も綺麗で、弱った様子もなかったから。
後から知ったけど、水族館に慣れてきてからは強気になって、飼育員さんが掃除のためにブラシを水槽に入れたら「なにするんだぁ~❗」って立ち向かってくるまでになったんだそうw😂
この子、無事だった方の左目は、本当に綺麗なあかい色をしていた。
赤っぽいような朱色ーーーーそんな色のビー玉が、そのままはまっているような・・・
その丸い目からこぼれる光もまたあかくて・・・
でもなぜか、あんまり目の方は見せてくれなかったように感じた。
「そういう目で見られるのが嫌なんだよ」とでも思ってたのかナw
f(^^;ゴメンネ
あれから何年も経って、今はあの子も天国へ逝った。
私が会えたのは、全部で二回だった。
必死に慣れてきた環境が、次から次に変わったりして、本当に大変な思いで生きてきたかも知れない・・・。
でも、今ここにこうやって、ずっと君のことを忘れないーーーーひとつの命の重さのようなものを心に刻んだ人間が一人できました。
私と出会ってくれて、本当にありがとう。
この子をお世話して下さったおさかなポストの会の方々、八景島シーパラダイスの方々、本当にありがとうございました。
(おわり)

