こんばんは。
お話するのはとってもとっても久しぶりだね。


最近はコロナ対策のおかげで
なかなか会うことも出来なくなって

最後にお話したのはLINEでテレビ電話をした時だね。


その時のこと、まだ覚えてますか?


私は周りに他の家族がいたから
ほとんど何も話せなくて、
私の声が届いていたか分からないし
正直、私もぜんぜん覚えていません。笑


最後に会ったのは、5年前くらいかな?


けど、その時も私は
何も話せていなかった気がします。

久しぶりに会うおばあちゃんは
私の知っていたおばあちゃんではなくて

私のおばあちゃんには
もう会えないんだって思っちゃった。

本当にそれが最後になるなんて知らなかったけど
あの日の私はおばあちゃんとのお別れを感じて
すごく沢山泣いて、おばあちゃんはそんな私を
不思議そうな少し困ったような顔で見てたね。

本当は色んな話が出来たら良かったけど
何も話せなくて、ごめんね。

私が出演した作品を観たり
CDを聴いてくれたりして
喜んでくれてたって話には聞いてたけど
ほんとはぜんぶ私から伝えたかったよ。
ほんとは、おばあちゃんの喜ぶ顔を
見たかったし、知りたかったよ。


私はこのお仕事を始めるとき
色んなものを捨てなきゃいけなくて
その時に、親の死に目に会えない覚悟も
したんだけどね。


おばあちゃんにお別れを言えないなんて思わなくて
最後のお別れの日に
たった1日すら逢いに来てくれない孫のこと
私だったら末代まで呪っちゃうな。
自分の子孫なのに。笑


小さい頃、口癖のように
私が結婚するまでは長生きしてね
って言ってたの、覚えていますか?


だって1番に結婚する自信があったんだもん!
従兄弟の中で。お兄ちゃん達以外でね。

けど、旦那さんの顔見せてあげられなくてごめんね。
結婚式に呼んであげられなくてごめんね。
花嫁衣裳、写真でもいいから見せたかったなぁ。

あのね。
私成人したんだよ。
大人になったことも、直接報告できなかったね。


お別れを言いに行けなくてごめんね。


大事なお仕事があるんだ。

私より?って聞かないでね。


おばあちゃんは私の知ってる人の中で
いちばん強い女の人だったよ。

私はおばあちゃんのこと、
きっとほんの少ししか知らないけど


私は産まれた時から
鈴鹿にはおばあちゃんしか居なかったから
ずっと1人でお家を守りつづけるおばあちゃんが
すごく好きだったよ。

小さい時はおばあちゃんのことが怖くて
ほんとは好きじゃなかったけど

強く正しく生きること、
いっぱい教えてくれてたね。


中学生の頃おばあちゃんの家に1人で
泊まらせてもらって
2人でご飯を作ったり
シルバーカー引いてお出かけしたり
すごく楽しかったよ。

あの時近所に出来たお店で食べた
あんかけスパゲティとオムライス
あんまり美味しくなかったよね。笑

ずっと一緒に暮らしたかったけど
ふたりの時間は一瞬で終わってしまって
負けるな!って送り出してくれたね。


けどおばあちゃん、
私ね、今でもいっぱい負けちゃうんだ。

だから昨日も今日も一昨日も、
おばあちゃんのこと考えて泣いてばっかりなんだ。

だから明日みんなとお別れしたら、
私の近くに来てね。

またねって、言いにきてね。


おばあちゃん、大好きだよ。


会えないぶんも頑張るよ。



たくさん育ててくれてありがとう。


お母さんのこともお父さんのことも
お兄ちゃん達のことも私のことも
大事にしてくれてありがとう。



やっとまたおじいちゃんに、会えるのかな?

頑張った分、たくさん休んで
2人でもう一度、幸せになってね。


今までありがとう。



またね。





2022.2.2

はな。