2023年4月10日、条件(予約制、家族2名まで、10分間)付きではあるけど、コロナ禍で長い間、面会禁止が続いてた母の入所する施設へ。職員さんに車椅子を押され、久しぶりに会う母は、少し痩せたものの元気な様子。

少し戸惑うような表情を見せた母にアクリル板越しに話しかけようとしたら…その表情の意味を理解した。…私を忘れてしまっていた…。

面会禁止の間、たまに電話はしていたものの顔は合わすことはなかった。スタッフさん達や施設からの報告書では、食事も取れていて、話す内容もしっかりしていて変わらないということだったけど…面会時間の最後まで私を娘だと認識できなかった。

私に、自分の家族のことを話しかけ「うちは、ずっと犬を飼っててね。今はドーベルマンがいるんです。」と言うのでスマホの画像を見せると一昨年亡くなった、そのドーベルマンの名前も言って「この間なんか、お店からお饅頭40個も持ってきちゃったの。私が慌てて代金を払いに行ったのよぉ(笑)」と。もちろん事実ではなく作話だけど、もう一匹の愛犬、ミックスの小型犬のことも画像を見る前から名前も存在も覚えていて口に出す。この小型犬には施設に入所してから数回しか会っていないというのに(私が面会にいく際に車内にいる、この子を離れたところから見たり…)。

ただ1人の孫の、私の息子のことも覚えていた。まだ学生、という現実とは違う認識ではあるけど、「この子(孫)は、誰からも可愛がられる、いい子なの。」と嬉しそう。

息子の画像を見せると、「◯◯(娘である私の名前)のほうに似てるわぁ。」。

目の前にいる私を娘だと認識できないけど、娘の名前と存在は覚えている…。「◯◯は、今もパンやケーキを作る仕事をしてるのかしら?犬の服も作っているのかしらねぇ?」と言う。

海の画像を見せると、「そうそう。ヤシの木が何本もあって海外みたいなのよ。昔は、私が小さい頃は、この辺りでヒジキとかよく採ったの。」。

昔のことだけでなく、ここ数年のわりと新しいことも覚えていることもある。だけど私のことは、わからない。。。

面会時間の終わる直前「娘に雰囲気が似てる。」と何度も言う。

そりゃそうでしょう。本人だもの😅。

脳梗塞による血管性認知症で、進行はおそいとは言え、この面会禁止の間に多少の悪化は覚悟していたものの、仕方ないことだけど、やはり現実を目の当たりにすると少しショック。

在宅介護してた時は、色々と行き違いを見せる母にイライラして「いっそ、私を生んだことすら忘れて欲しい」と思う事もあったけれど、本当に忘れられると、ちょっぴり切ない。


認知症って残酷だなぁと改めて思った日でした。

それでも、私は、この残酷な現実を受け入れ、前に進むしかない。

友人に、「数回しか会ってない犬だったりペットや孫は覚えてたのに私のことは忘れちゃってた~(笑)」と笑い話として話して心の負担を軽く?しながら。