SHINEのブログ

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看護学生がアクティブに、多方面でチャレンジできるようなチャンスを作り、共有していくインカレ学生団体です。
現在は、慶應の看護学生が主体となって活動しています☆
 
 

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看護師は、臨床現場で患者さんと密に接する職業です。
つまり、患者さんから「情報を引き出す」というのは必要不可欠な看護技術。でも一体、「聴く」って何でしょうか?

今回SHINEメンバーがインタビューしたのは、インタビュアーとして活躍されている田中嘉(たなか よしみ)さん。慶應義塾大学環境情報学部に在学中の学生である傍ら、日本インタビュアー協会認定インタビュアーとして精力的に活躍中。インタビュイーは、タレントLiLiCoさんはじめ、棋士、デザイナー、職人、世界的企業の社長、芸能人やホスト等。

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Q. 田中さんがインタビュアーを始められたのは、大学一年生の時だそうですね。キッカケは何ですか?

 大学1年生の冬だったと思います。その頃は教育系の活動をしていたので、最初は普通に、それを通して出会った人とじっくり話をしていました。

ですが次第に、自分が聴いた考え方や世界観、さらにその人間そのものを、インターネットを通してより多くの人に伝えたいと思った。それが直接的にインタビューを始めたきっかけでした。インタビュー記事の一部は、自分のWeb「田中嘉が聴く」(http://yoshimi-tanaka.com/)で公開しています。


Q  これまで70回以上のインタビューをされているとのことですが、田中さんって、普通の大学生生活…例えば、アルバイトとかって、していますか?

はい。高校3年生から1年半、東京駅のスターバックスコーヒーでアルバイトをしていましたよ。緑のエプロンを着て(笑)。インタビューに絡めて言えば、そのスタバでのクレーム対応においてもやはり、「聴く」姿勢というのは大切だと感じました。

クレームをつけたい人というのは、その「クレームをつけたい出来事」について怒っているのではなく、自分の感情を「吐き出したい」んです。だから、クレームをつけられたときに、すぐに事情を説明しても無駄なんですよね。

まずは、誠意をもって謝罪をして、その人の怒りの気持ちを「受け止める」事が大切だと思うんです。それからはじめて、こちら側の謝罪がありえる。


Q. 怒っている人の話も、聴くということですか?

そうですね。「聴く」ということは、言葉を引き出す行為であると同時に、相手の感情を受け止めることでもあるんです。聴き手は、言葉と感情のどちらもにアンテナをはっていることが大切なのかな、と。


Q. なるほど。看護の世界でも患者さんのあらゆる感情を「聴く」ので、勉強になります。田中さん自身はストレスがたまったりしませんか?

溜まらないとおもいます。


Q. プロフェッショナルさを感じます。ところで、インタビューって、下調べにずいぶん時間がかかるのですよね?

これはよく驚かれるのですが、インタビューの善し悪しは、その8割が下調べの段階で決まるといわれています。たとえば1時間のインタビューに対して、編集に約20時間ほどかけますが、下調べをするのはそれ以上の時間がかかります。対象者のブログや、著書を全て読み、経歴を調べます。その上で、様々なことを考えてからのぞみます。

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Q. とても膨大な時間ですね。インタビューを通して、どんなことを得られますか?

いろいろとあるのですが、ひとつは、人のエッセンスを自分に取り入れることです。インタビューをするとき、その人のことを生い立ちから考え方、価値観、趣味まで、とことん調べます。どんな思考をしていて、どんな価値観をもっているのか。

すると、相手に憑依する状態になるんですね。インタビューの最中も「この人の今の発言は、どんな意図があるのだろう」と考えます。このようにその人に憑依することは、その人の「エッセンス」を自分のなかに取り入れていくことなんだと思っています。

エッセンスというのは、人間の根源的ななにか、という表現もできますし、その人のビジョン、世界観ともいえます。どちらにしろ、それによって自分が熟成され、今度は「記事」というものを通して、それらを広く世界に伝える事で、良い影響を生み出せたらと思います。


Q. 最後に、看護学生に対して、どの様なイメージを持っていらっしゃいますか?

これは、おこがましいかもしれないのですが、看護師はインタビュアーと似ているな、と思うんです。僕は、看護師って究極的には人と人とのコミュニケーションですから「自分の精神力が、相手に与える価値に直結する仕事」だと思っています。

精神力が低い看護師は患者の心を開けないし、逆に自分が滅入ってしまうのと同様に、インタビュアーも、話し手がみている世界とより近い意識や精神世界をもっていないと、深いレベルでのコミュニケーションはなし得ないと思うんです。

だから、そういうあるいみ簡単でないものを、しかも高校卒業と同時に志されるみなさんを純粋に尊敬していますし、何か将来、看護と聴くことというテーマで取り組めたらな、とも思っています。


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(インタビュー日のSFC、鴨池の畔にて)

田中嘉さん
1991年、東京生まれ。
現在は、慶應義塾大学環境情報学部に在学中。
日本インタビュアー協会公認インタビュアー。

1991年東京生まれ。6歳より能を始め宝生流仕舞課程を修了。高校時代にオーストラリア、イギリスブライトン、ケンブリッジへの留学を経て慶應義塾SFCへ入学。清水唯一朗研究会でインタビューを学ぶ。19歳でインタビューをはじめ、これまでに棋士、デザイナー、職人、世界的企業の社長、芸能人やホストまで70人近い人にインタビューし、記事を発信している。講師として、品川女子学院総合授業や文章編集セミナー、その他都立高校などにてインタビュー講演を行う。2013年に「聴き方大学」を開講し、聴く力の普及活動をしている。@Josh_yoshimi

ホームページ :
http://yoshimi-tanaka.com/

(編集後記)
 今回、インタビュアーの田中さんにインタビューをさせていただくということで、正直少しプレッシャーを感じることもありました。しかし、田中さんもおっしゃっていたように、インタビューさせていただいた方(田中さん)の考えや経験や価値観が、私たちの内に入っていきました。
 看護では、聴き手になる機会が多いので、皆様も「聴く」ということに対する何かしらのヒントを拾っていただければ幸いです。

 田中さん、ありがとうございました!