shinwa-co-ltdのブログ

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建設会社のとある職員の出来事や思いを綴ったブログです。

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最近は現場で新入社員と一緒に仕事してます。新入社員と言っても昨年の9月に入ったのでかれこれ一年経ちますが。彼を見てると昔の自分を思い出させるものがあって、後ろに手を添えてやりたくなる時が多々あります。仕事の特に技術的なことに関しては慣れてしまえば正直どうにでもなると思ってます。しかし人間関係のやり繰りが1番大変かと思うので、その点で社員や他業者ともうまくやってくれれば安心できるのですが。


彼と仕事してると色々な点で気付かされることがあります。この前は現場で彼がうまく動けてなかった時がありました。その時の自分の憶測では彼が当日の格作業の段取りや順番や優先度がよくわかってないんだろうなぁ、と思って話しをしてみたんです。そしたらそもそも朝の打ち合わせの時点でみんなが話している内容に最初からついていけなかったらしくて。

それを聞いたら確かに自分も最初はそうだったなぁとハッとさせられました。その一件以後は全体の打ち合わせ後に、彼と個別で再度打ち合わせ内容を確認することにしました。


それにしても普段の何気ない打ち合わせも、各々がいくつかの体験や業界の常識や暗黙の了解みたいなのものを、前提にしてるんでしょうね。またそれだけじゃなくて振る舞い方や話し方にも仕事の中で淘汰されてきた共通の知恵のようなものがあるんだと思います。自分がこの業界に入った当初に学んでいったのは、即時仕事に直結している知識や技術じゃなくて、そういった全体を包括している暗黙のマナーや文化みたいなものだったと思います。新卒とかの新入社員の人たちが妙に馴染んでない感じがするのは、たんに仕事のデキだけじゃなくて、こういった仕事以外の(例えば休憩や会話の)振る舞いとかが浮いてるからなのかと思いました。例えばナヨナヨしてたら毅然とするべきだし、よく知らない他人と一緒に働くなら互いに分かち合える共通点は見いだすべきだし、ピンチの時こそなおさら朗らかに振る舞った方がいいです。仕事をしてきた人や、業界に長くいる人は、そういう淘汰されてきた色んな振る舞いを自然と行っていると思います。ただしこういうのは口で教えてすぐできる、というものでもないし、そもそもそれを伝えることも難しいんですよね。というのもこれらはそれをやってる格本人もあまりにも無意識だし、これらは改めて言葉に形容しづらいものがおおいですから。だからほとんどの人は長年その業界に身を置くことでそれを無意識に見て感じて模倣してるんだと思います。そう考えると人を教育(偉そうですが)するというのは時間がかかる行いに思えます。


しかし一方で最近テレビやネットニュースなどで仕事における社員教育のシステム化、合理化で売り上げを飛躍的に伸ばしている企業の話題を数件耳にしました。そのいづれもが寿司屋や工業製品、また建設業など古くからある業界でした。こういった社内教育の改革に成功した企業の話を鑑みると、今までのような「見て盗めと」とか「下積み10年」とか「やってみせ言って聞かせてさせて」なんてやり方では遅くて市場の競争に追いつけないで廃れていく風に感じます。建設業の問題の1つは若年層の新規就労者がこないことですから、数少ない若手をいかに効率よく仕事がデキるところまで持ち上げるのかはかなり重要な課題です。しかし先ほど書いたようなことは認知されづらいことですし、仕事に直結する技術の継承に関しても建設業界は疎いところがあるので、まずはこれらの問題をしっかりと対象に取って掲げなければいけないと感じてます。これから先この業界に残って伸びていく企業は古今東西あいかわらず「変化する状況に適応した」企業なはずです。変化というのたとえばIOTがその一つだし、またこの若手の就労者問題もまたその一つかと思います。だからこの新入社員や若手の育成の問題を解決できなければその企業の未来は危ういと思います。通年的に生き残った会社は「良い会社」と括れるもんですが、ウチの会社も良い会社にしていかなきゃなぁと思います。


ちなみに自分の中で企業の理想とは、例えるなら1つの部族みたいな感じなんですよね。個人は企業の価値感や慣習や文化や体験に強く起因していて、それらは個人の人生における立ち振る舞いにも及ぶものであり、だからこそ個人は簡単に企業を鞍替えしがたく、むしろそれはほとんど人生とともにあって代替不可能なようなもの、といいますか。いまの自分が携われることは限られているし、別に経営者の知識ほとんどないんですけど、良い会社を残していきたいという気持ちはあります。もっと具体的にいうと、何か一心不乱にみんなで共同の幻想を熱狂的に追いかけたいんですよね笑。ただしそのためにも組織の中における格パーツと、また本体となるエンジンがしっかりとしてないといけないんだろうなぁ感じます。今の自分はとある一部のパーツなんで、まずはその役目を果たせるように現場という場所を中心に、これをしっかりしていかなければいけません。その一端として、現場の新入社員とうまくやってくのは大切なことと思ってます。彼とは10歳と年が離れている分互いに多少のギャップはあるかもですが、仕事の中で何か共通の良いものを培っていければ良いのですが。