2023/01/04
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1月3日は毎年恒例の行事がある
業界の挨拶回りと
本牧時代に【お姉ちゃん】と慕われ既に
50歳近い彼らとの交流
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彼らの両親は【団塊世代】そして子供達は
【団塊ジュニア】と呼ばれ
お受験が【ヒートアップ】していた
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下校時には子供達をピックアップする
ママ群の車が
小学校前に連なり塾へ連れて行く
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一旦あたしの店に戻り珈琲タイム
子供の成績評価や
違うグループの子供の志望校探りが
話題の中心
一人コケれば自分の子供が有利になるので
情報収集は重要
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あたしは日替わり弁当をママ達が持参の
其々のタッパーに*ここ重要*
其々のオカズを詰める
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時間になるとカウンターに
珈琲代+弁当代を置いて塾に向かう
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子供達は一旦夕食を食べ
また勉強をする
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塾は子供達を成績レベルのグループに分け
一人の子が
出来なければ皆んなで解決
連帯責任としていた
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塾からの帰宅は午後11時を過ぎ塾側も
【当塾は受験の請け負いであり躾は家庭でしてください】
とのスタンスだった
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ある日
数人の子供達が午後7時頃に店に来た
「あれ!どした」
下を向いたまま返事もしなかった
それ以上
あたしも問い質さなかった
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数日後…店に酷い落書きがされた
あたしは
店に来た彼らに落とさせた
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ふと角を見ると数人の子供達の影が見えた
あたしは駆け寄り
その子供達にも一緒に落とさせた
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そして
彼等は白い息を吐き一生懸命に
落書きを落とした
ついでに店の窓も丁寧に拭いてくれた
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あたしは用意していた
「お年玉」を一人一人に手渡した
中身は
「受験の御守り」と「店の何でも注文券」
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子供達の笑顔と冬の陽射しが
キラキラと輝いた
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