2022/01/30
♦︎
空色は…アジュール
雲色は…あおがね色
♦︎
カマイユな配色
微妙に異なる色が織りなす
ハーモニー
♦︎
心
落ち着かせる
色
♦︎
横浜山手の空
♦︎
♦︎
暫く曖昧な空色に見惚れていた
風もなく
あおがね色の雲は
微動だにしなかったが
さすがに首筋から入り込む冷気に
亀のように首をすくめた
♦︎
その肩を軽くポンと叩かれ
振り向くと冴えない顔色のマミだった
♦︎
あたしは…何も聴かずに
扉を開けた
♦︎
♦︎
マミは…この寒い夕刻に近い昼下がり
軽めのジャケットと
ストッキングにパンプス
あたしは…その脚元が気になり
電気ストーブも点けた
♦︎
「ママ…ココアちょうだい」
珍しく珈琲以外を頼むマミだった
♦︎
あたしはハーシーズココアパウダーに
牛乳バターを入れ
勢いよく泡立て器で掻き回す
そして大振りなカフェオレボールに注ぎ
マシュマロを浮かべる
♦︎
マミは色気ある唇を形ヨク窄め
熱い湯気を追い払いながら
二口ほど飲むと
ボールをソーサーに置いた
♦︎
ママ…娘がね
結婚式の相談に行った日に
先方の両親と揉めたの
そして…ティッシュペーパーを何十枚も
口に入れて大騒ぎしたらしいの
驚いた母親が
「気性が激しすぎて考えさせて欲しい」と
ウチに連れてきたのよ
分かりました…と言う他なくてネ
♦︎
娘の嫁ぎ先は中々の名家
♦︎
マミは夜の関内で働くシングルマザー
娘を山手の女子校に通わせ大学まで進学させた
そして…一流商社に勤め結婚相手に巡り合った
♦︎
当初は先方より可なりの反対に有ったが
やはり…子に勝てる親は居ない
息子に押し切られた
♦︎
♦︎
娘が家に戻り3日ほど経った日
胎児の写真を見せられたの
♦︎
と…差し出された一枚のエコー写真
その時あたしは…ざわっとする感覚が走った
なんとも言えない複雑な気分
胸の中央に異物が押し寄せた
♦︎
これから…この写真を先方に
見せてこようと思うの
…
あたしは…そう…とだけ答えた
♦︎
♦︎
後日…マミは嬉しそうに店の扉を開けた
ママ…マイカップで珈琲…と
ご機嫌だった
漸く結婚式の申し込みが終わったわ
やれやれヨ…と
片方の唇の端を持ち上げた
♦︎
娘の体調は大丈夫?と聞いた
♦︎
うん…流産したわ
♦︎
あたしは…サイフォンのロートに噴き上げる
珈琲豆を竹ベラで黙って
かき混ぜていた
♦︎
♦︎
エコー写真には娘の名前が
確かに
ひらがなで記載されていた
♦︎
おそらく本当に妊娠している
友達に娘の保険証で産婦人科を受診させ
既成事実を拵えたのだろう
♦︎
娘に勝てない親
♦︎
禁じ手を使ってまで
名家に嫁がせようとした
♦︎
でも…あたしは…それを
罵ることも意見をする事も
しないだろう
♦︎
母の哀しい性
♦︎
禁じ手
♦︎
🔷All of you🔷
♡
寒いわ
ネ
♡
温かい飲み物と甘いスイーツで
ほっこりしましょう
ネ
日々は愛おしく
日々は奇跡
《感謝》
♡とうこ♡
♡
あっ🤭だいすきなひと
ゆっくりと休日を
愉しんで
ネ
♡
明日からfight
お願い
ヨ
♡
玉の輿に乗ったと思う人は?
▼本日限定!ブログスタンプ