2021/06/01
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夜半の雷雨に目が覚めた
雨音が激しく
窓
を
叩く
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カーテンの隙間から
テラスの樹々を覗く
真っ黒な樹木は叩きつける
風と雨に耐えていた
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あの仔は…
どうしているだろう
鼻筋が真っ白に通った
あの仔は…
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雨に洗われた
空
に
向かい
ゆっくりと呼吸をする
朝
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久方ぶりに
ちり•あくた…が…払われた空気は
新鮮だった
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横浜山手の空
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水無月…初日…衣替え
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2020年…半袖の入学式だった
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その椰子並木の一隅に
一筋の…白線が
宵闇に浮かんだ
昨日
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大きさは
仔猫サイズ
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あたしは…
ふたり娘の散歩中だった
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怯えたように
アスファルトにうずくまり
辺りを見回す知恵もなく
そして…あたしは…
為す術もなかった
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その仔は…
害獣…ハクビシン
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