2020/10/17

ある日…京都に行った
朱色に魅せられ
人が鎮まるのを待った
静謐の朱に…出逢った
♦️運命の朱♦️
あたしの…季節…朱夏
❤️真恋❤️
描かれた柄杓
新恋♡心恋♡深恋♡芯恋♡清恋
あたしの恋は…
喉が渇き目覚めたあたしは
思わず胸元に手を合わせた
良かった
ブラウスのボタンは閉まっている…と妙な
安堵感を持った
ぼやけた記憶が点々と浮かび繋がる
どうやらMは酔って腑抜けになった
あたしをおぶり自分のマンションに
寝かせたようだ
Mの背中を盗み見る
肩が正確に揺れている
言い訳はしないが
今は…
この場から抜けだそう
GUCCIのサングラスを掛け
忍び足で玄関に行き…そおっと
オオサキのパンプスに
大急ぎで爪先を入れた
音を立てぬように扉を開け
後ろ手でドアノブを閉めた
肩より先のワンレングスを
勢いよく振り払う
照りつける太陽と目が合った
朝日が眩しい…頭がズキズキする
最悪の二日酔いだ…寝る間もないが
これからシャワーを浴びて出勤だ
気合いだぁ〜!
部屋に戻り最近…売り出された
ポカリスエット瓶サイズを
喉を鳴らしながら飲み干す
その空の瓶を眺めながら…やはり
一気飲みしてから
ネオンが滲む川面以外…覚えが無い
マッ!過ぎた事
それより支度を急ごう
アルコールが未だ抜けない
熱い身体を冷たいシャワーで冷ます
顔を上に向け喉元に水流を当てながら
首を左右にゆっくり振る
そしてBVLGARIのソープを
直に手のひらに受け
昨夜の出来事を反芻しながら
首元から胸元へ
優しく丁寧に擦り込み洗いをする
それにしても昨夜は
しくじった
感情を露わにしてしまった
一番…嫌いな事
自分を晒すなんて
考えられない
無性に腹ただしくなった
確かに…この数日間追い詰められ
どうかしていた
夜中に飛び起き
セールストークを言う
寝言は?多分無いと思う
ひとり寝で良かった
火照りが冷めた体に
ベビーオイルとBVLGARIのコロンを混ぜ
膝を曲げずに
足先から太腿ウエスト
乳房を持ち上げ首元まで
一気に擦り込む
毎朝のストレッチ
ドライヤーでワンレングスを
伸ばしながら
もう少し売ればトップになれる
休めない…休まない…と
呪文を唱える
太眉にマットなレッド
紅をひく
黒の編みタイツを履き
ボディスーツを着ける
この鎧は戦闘服だ
あいする♡みなさま
氷雨の一日
ゆっくりされますように
♡とうこ♡