2018/09/22


門限がある…あたし・は…何より…時間が貴重だ

出来る限り有効に使いたい…年上彼女の…

あの…人を射るような視線…

一瞬たじろいだ…あたし… 

癪だが…引いた…あたし・の…負け…忘れよう…

彼は…あたし・だけを見ている…自信がある…

しかし…あの…挑む…目付き…だけは…

忘れずにいよう…

彼が…あたし・の…両肩に…

柔らかく…もう一度…手を乗せる…

あたし・は…唇を…まぁるくつぼめ…

彼を見上げる…そして…

あたし・だけが…映る…瞳を…亀の首のように

伸ばして覗く…確かに…あたし・だけが…

映っている…当たり前だが…

確かめる事は…大事(笑)

彼の…体温が…じんわりと両肩から伝わり始めた…

徐々に…穏やかな心が戻ってきた…と…同時に…

あたし・は…急に笑いが込み上げ…プッと…

肩をすくめて笑った…彼は…

あたし・を…そのまま抱き寄せ…耳元で…

機嫌が直って嬉しい…と…囁いた…

あたし…は・急に身体が熱くなった…

そして…生まれて初めて…体の芯を感じた…

改めて…ベンチに座りながら…案を練る…

岡田屋の電光掲示板が…

そろそろ11時になりそうだ…

A案…彼…映画を観て食事しながら会話…

B案…あたし…海を観ながら…お喋り…

 ふたつ…こなす時間があれば最高なんだけど…

映画から山下公園のコースなら…いけるか?…

映画は…大好きな…ダイアナ・ロス主演…

ビリー・ホリディ物語…

白い…クチナシの大輪の花を…左耳に飾り…

物憂げに遥か彼方を見つめる…

レコードのジャケットを…

他人父の書斎で見つけ…

訳も分からずに聴いていた…

今は…奇妙な果実…本当の意味を知る…

年頃になった…あたし…だった…