今回は、2月10日に浅草公会堂にて開催された宮中雅楽の夕べという演奏会の模様をお伝えしようと思います!💁♂️
雅楽(ががく)とは何か、皆さんご存知ですか??
簡単に説明すると、飛鳥時代〜平安時代初期にかけて、中国大陸や朝鮮半島から伝来した音楽です🎷
また、平安時代に日本独自に整えられた音楽のことです。
今日においては神事や法要などで演奏されています。
そして、正統な雅楽を今日継承している団体が、宮内庁式部職楽部に属している楽師たちです!!✨
宮内庁法第二条「宮内庁の所掌事務は、次のとおりとする」の中、十に雅楽に関することとの定めがあり、宮中においていかに雅楽が重要であるかを物語っていますよね😌
宮内庁式部職楽部の演奏する雅楽は、昭和30年(1955)に国の重要無形文化財に指定されました。
そのため、楽師の定員26人全員が重要無形文化財保持者(総合認定)なのです!!😳😳😳
因みに、式部職とは宮内庁法第7条において
一 儀式に関すること。
二 交際に関すること。
三 雅楽に関すること。
の事務をつかさどると、定められています👆
皇室の儀式や外国交際、雅楽・洋楽、鴨場接待に関することを担当しているのです。
つまり、楽師たちは宮内庁式部職に所属する国家公務員でもあります。
今回の演奏会は、なんと!!!
宮内庁式部職楽部が出演する、重要無形文化財「雅楽」の特別公演だったのです!!!😊😊
こちらは、当日の会場の様子になります!
後方に張られている幕や左右の大きな太鼓など、とっても色鮮やかで煌びやかですよね✨
雅楽には「国風歌舞(くにぶりのうたまい)」「大陸系の楽舞」「歌物(うたいもの)」の3種に大別出来ます👆
このうち、大陸系の楽舞には左方と右方の2種があります。
左方は中国や中央アジア、インド方面に起源をもつ楽舞で唐楽と呼び、右方は朝鮮や満州方面に起源をもつ楽舞で高麗楽と呼びます。
また、左方は赤やオレンジ、金系統の装束を著けて、向かって左から登場します。
対して、右方は青や緑、銀系統の装束を著けて、向かって右側から登場します。
ここでも、左と右、赤と青、など陰陽道が取り入れられていますね!!😲
以上、手短に解説致しました!🙇
さて、今回の演目です。
〈管絃〉
・黄鐘調音取(おうしきちょうのねとり)
・西王楽破(さいおうらくのは)
・海青楽(かいせいらく)
・越殿楽(えてんらく)
〈舞楽〉
・左方 還城楽(げんじょうらく)
・長保楽(ちょうぼうらく)
※管絃とは、舞を伴わず器楽だけを演奏する形式で、舞楽とは、舞を伴い演奏する形式です👆
さて、黄鐘調(おうしきちょう)とは唐楽の六調子の中で、洋楽のA音に相当する音を基調とする律旋の調子です。
曲目の解説はここで終了とし、舞楽について説明したいと思います!!
まず、「還城楽」です。
『舞楽之図』(国立国会図書館デジタルコレクション)より
別名「見蛇楽(げんじゃらく)」ともいい、一説に、胡人(中国西域の民族)が好物の蛇を見つけて喜ぶ様を舞にしたものと伝わります🐍
左方(唐楽)と右方(高麗楽)両方の舞が伝わる珍しい曲です!
曲の中盤で「蛇持ち」と称する人が登壇して、木製の蛇を舞台上に置きます。
舞人は蛇の周りをぐるぐると回り、後半は蛇を片手に勇壮に舞います。
上の写真は、平成28年(2016)4月に明治神宮で奉納された還城楽です📸
この時は、右方(高麗楽)として奏されました。
続いての演目「長保楽」です。
『舞楽之図』(国立国会図書館デジタルコレクション)より
長保年間に、「保曽呂久世利(ほそろくせり)」と「加利夜須(かりやす)」の2曲を1曲にまとめ、年号をとって名前にしたと伝わります。
2時間たっぷりと雅楽を鑑賞し、贅沢な時間を過ごさせていただきました!😊
また、年末年始を乗り切った自分へのご褒美に、以前から行きたかった「色川」という鰻屋さんでお昼ご飯も食べて、充実した1日となりました🤤