前回の続きです。
資産運用で失敗せずに増やすための3つの条件は、以下の通りでした。
(1)一定額の積立で運用する(まとまったお金を一気に運用しない)
(2)一時的に減っても続ける(一時の減少を怖がらずに続ける)
(3)すぐに結果を求めない(結果が出るまで5年以上覚悟する)
私は前回「確定拠出年金も、この3つを守れば失敗せずに増やす確率がびっくりするほど高まります」と申し上げました。
今回は一つずつ検証していきましょう。
(1)一定額の積立で運用する(まとまったお金を一気に運用しない)
確定拠出年金は毎月の給与から一定額が天引きされる仕組みですから、自動的に一定額の積み立てとなっておりますので(1)はOKですね。
ちなみに「一定額の積立で運用する(まとまったお金を一気に運用しない)」この方法のことを「ドル・コスト平均法」といいます。
~金融商品を購入する場合、一度に購入せず、資金を分割して均等額ずつ定期的に継続して投資する方法。定額購入法。価格が安いときは多く、価格が高いときには少なく買い付けるため、結果的に平均購入単価を抑えることができる。~
この「ドルコスト平均法」
○ 今すぐに勉強したい人は、ネットで「ドルコスト平均法」で検索してみてください。
(例えば http://allabout.co.jp/gm/gc/12929/ など)
○ 後で勉強する人は、このブログメニューの「運用方法の基礎知識」をご覧ください。
(2015年1月12日現在では、まだ完成しておりません。ご容赦ください)
この投資方法は、初心者向けの安全な投資法として日経新聞やその他マネー雑誌でも繰り返しよく解説されている、定番中の定番方法です。
(2)一時的に減っても続ける(一時の減少を怖がらずに続ける)
ここは「ドルコスト平均法」を理論的に学んでいただくと分かりますが、簡単に言ってしまえば、「運用商品の時価が上がっても下がっても毎月同じ金額で投資すると安全に運用できますよ」っていうことです。上がっても下がっても毎月同じ金額で投資を続けることがポイントですから、確定拠出年金は運用先を決めたら、下がっても怖がらずに決めた金額で投資を続けていけば増える可能性が高まります。
(3)すぐに結果を求めない(結果が出るまで5年以上覚悟する)
確定拠出年金の運用先は投資信託になっています。
投資信託とは、たくさんの人から集めたお金をひとつにまとめて、運用のプロが株式や債券などに投資し、そこで得た損益を投資した人に投資割合に応じて配分していくことを目的とした金融商品です。
例えば株で資産運用してみようと考えた際、1つの銘柄(企業)に投資する場合と10の銘柄(企業)に少しずつ投資をする場合では、どちらが安全委運用できるでしょう?
1つの銘柄に投資した場合、その会社の業績が悪ければ株価が下がり運用も損が出ます。更に株の場合は会社業績が悪すぎると倒産=投資全額が損となるリスクがあります。
しかし、10の銘柄に株式投資をすれば、そのリスクは1/10に下がります。
10の銘柄に投資したほうがリスク軽減ができることから、1つの銘柄と10の銘柄、どちらが安全化というと10の銘柄(企業)に投資するほうが安全で、このようにたくさんの銘柄(企業)に投資するパッケージ商品(セット商品)が投資信託です。
たくさんのものをまとめてパッケージにしてしまっているもので有名なのが「日経平均株価」です。日本企業の株式銘柄を集めて平均化した株価ですよね。
この日経平均株価は日本経済の平均的な動きで、上がったり下がったりのサイクルで動いております。またそのサイクルは数年~10年以上のサイクルになることもあります。
投資信託も日経平均株価と同じように、たくさん集めて平均化してしまうので、その値動きも日経平均株価と同じように数年~10年以上のサイクルになります。
株価や債券価格(投資信託の場合は基準価格)が上昇して初めて運用成果が出るわけですから、上昇するまで数年単位で時間がかかる投資信託(確定拠出年金)は、増えるまでその時期が来るまでゆっくり待つのがポイントです。