罪刑法定主義とは、その名の通りどのような行為をすると犯罪であるか、そしてその行為に対してどのような刑罰を科されることになるかを法律で明確に規定することによって、刑罰を科す側からの恣意的な判決を防止し、国民の生命と財産を守るために必要だとされる近代刑法学の根幹をなす法思想である。

この理論の構築者は、近代刑法学の頂点に君臨する「犯罪と刑罰」の著者、イタリアのチェーザレ・ベッカリーア、近代刑法の父と言われるドイツのアンゼルム・フォイエルバッハである。