歯医者で働くための資格には、歯科医師、歯科衛生士などがあります。最も重要なのが歯科医師です。歯科医師がいなくては歯医者を開業することはできません。歯科医師の資格を得るためには、歯科医師国家試験を受けて合格する必要があります。その歯科医師国家試験には受験条件があります。受けたいと思って誰でも受けられるわけではないのです。学校教育法で指定された大学の歯学を卒業している必要があります。他の条件として、歯科医師国家試験予備試験に合格等があります。歯科医師国家試験の2014年以降の合格率は60%台です。年々合格率が下がっている傾向があります。合格率が下がっている要因として、難問化が考えられます。日本の歯科医師は過剰といわれています。難しくすることにより人数を減らし、さらに歯科医師の質を高める狙いがあります。大学を卒業して歯科医師の資格をとったあとは、どこかの歯科医院に務めることになります。勤め先で、ある程度経験を積んだら自分の医院を設ける道へと進むことになります。
 

歯医者を訪れるのは何もむし歯になったときだけではありません。歯科検診や歯磨きに関するアドバイスを求めるときなどにも訪れることができます。特に歯磨きの仕方を教えてもらうことは、非常にためになります。多くの人は歯科検診の後、歯磨きに関するアドバイスを受けます。歯医者は検診を行って歯の状態をチェックしただけで、患者がどのような磨き方をするべきなのかがわかります。そのようなものに基づいて歯磨き指導が行われるわけですから、歯医者によるアドバイスは非常にためになるのです。中にはこれまで考えもしなかったような仕方で歯を磨くよう、アドバイスされた人もいます。たとえば歯ブラシはブラシを大きく動かして歯を磨くものですが、歯ブラシを歯にグッと押し当て、隙間にブラシの毛を入り込ませてから歯ブラシを細かく動かす仕方で磨く方法を教えられた人がいます。このような磨き方は個人では思いつかないことかもしれません。こうした歯医者によるアドバイスは、むし歯予防に大いに役立ちます。
 

歯医者はひとりあたりの治療時間が長いために、予約をしていても予約時間を大幅に過ぎてしまう場合や、そもそも予約自体が取れないということが多々あります。その結果我慢ができずに、治療時間が早い歯医者や、予約が簡単に取れる歯医者に変更するという人がいます。ただこういった場合には、歯医者を変更する前に注意すべきことがあります。それは治療時間が長い原因が、どこにあるのかということです。というのも治療時間が長い原因の中には、単に歯医者自身の技量の問題で遅い場合もあれば、一人一人の治療が丁寧なために治療時間が掛かってしまう場合があるのです。逆に治療時間が短い歯医者の場合だと、技量が高く治療が早い場合もあれば、雑なので早い場合などもあります。また同時に治療する人数が多いために患者の回転率が高く待ち時間が短い歯医者は、一人一人の治療が雑になりがちです。これを見極めるのはなかなか難しいのですが、治療している状況などをみて判断してみるのもいいでしょう。