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二次創作ですので、
興味ない方は、
華麗にスルーお願いいたします。
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遡行軍の気配が消えた池田屋から引きずられるようにして出された時、清光と安定は放心状態だった。
「これは・・・かなりの重傷ですよ」
安定の身体を見分した石切丸が、眉を顰め呟く。二階に上がった際、遡行軍とやりあったのだろう。よく見れば、傷だらけだった。
「戻りましょう、加州清光」
提案でなく、『帰城』の指示を、という事だ。
清光は池田屋を振り返った。土方が率いる隊も合流し、残った者の捕縛にむけて隊士達が右往左往している。沖田の身を案じたが、自分にできることは何もないことは分かっている。清光はただ、黙って頷いた。
【池田屋】からの帰り道、安定の身体は石切丸の背中にあった。気丈に『大丈夫』と言ったものの歩けず、その背中で揺られるうちに意識を手放していた。
その横を歩く小狐丸の背中では、今剣が寝息をたてている。清光の『任せた』に応えるべく、奮闘したらしい。むき出しになった肩に血が滲んでいた。
清光はため息をついた。自分の戦いっぷりを振り返れば、分析するまでもなく最低最悪。しばらくは布団をかぶって身悶える日々が続くだろう。
本丸に戻ると、手入れ部屋へ向かうという一行とは別の方向へ清光は足を向けた。二・三歩進んで、振り返る。
「あの、さ」
石切丸が、顔だけこちらへ向けた。
「今日は・・・ごめん」
唇の端が微かに上がる。
「それから、ありがとう」
ぺこり、と下げた頭をあげると、小狐丸が狐の形にした手を上下に振った。
「お互い様、ですよ。では・・・」
石切丸の声を合図に、再び歩き出す。その姿を見送る清光に、骨喰がそっと振り返り小さく手を振った。
『そんな風に慰められると、余計に惨めになるじゃん』清光はくすんと鼻を鳴らした。心の中で毒づいてみるが、やはり嬉しかった。
主の部屋からは、明かりが漏れていた。遅い時間だったが、起きて待っていてくれたらしい。
「みんな・・・やけに、優しいじゃん」
軽口ひとつ叩いて、清光は肩を竦める。
「やっぱり、俺って愛されてるの、ね」
時間帯を考慮して、そっと声を掛ける。
「加州清光、入りまーす」
『ひい・ふう・みぃ』いつも通り胸の内で数えるうちに、ぽろぽろと涙が溢れてきて、いつまでも襖を開けることが出来なかった。
【END】