ブラックスワン
ナタリーポートマンといえば、なんといっても、あのレオンの子役が忘れられない。両親の敵をとるために暗殺者になろうとする女の子に次第に心を開いてゆき、最後には自分の命をささげる冷たい殺人者レオンの物語は、人間性を喪失した現代人の寓話ともみえた。レオンの愛した植物を孤児院の隅に植え、「もう大丈夫よ」とつぶやく女の子をずっと遠い空から見詰める最後のシーンなどは、ほとんど詩的であった。その後、ナタリーポートマンは、スターウオーズのアミダラ姫(明らかに日本の花魁をイメージした扮装であったが)や、最近では、ブーリン家の姉妹で、アン・ブーリン役を好演していたが、内面的に深い役を演じる機会に恵まれず、レオンの子役という枠からなかなか飛び立てなかった。
その意味では、ブラックスワンは、彼女にとって間違いなく、本格的な内面を演じる俳優への跳躍台となったといっていい。メメントや、シックスセンスなど、聴衆を惑わすような心理的映像の演出の巧みさにも助けられているが、白鳥の湖の主役を演じるプレッシャーに狂ってゆくダンサーを演じるナタリーの演技には、鬼気迫る迫力がある。しかも白鳥と黒鳥を踊り分けるバレエの見事なこと!ブラックスワンのバレエは、バレエを見慣れない者も、思わず引き込まれてしまう。もっとも、ストーリーそのものは、白鳥の湖に安直に重ねられてしまった感が否めない。もうひとひねりあっても、面白かったでのではないか。
役者としての成長は、ファンとしては嬉しいのだが、レオンの子役時代からのファンとしては、あまり汚れ役などやってほしくないという気持ちもぬぐえない。ファンというのは勝手なものである。
その意味では、ブラックスワンは、彼女にとって間違いなく、本格的な内面を演じる俳優への跳躍台となったといっていい。メメントや、シックスセンスなど、聴衆を惑わすような心理的映像の演出の巧みさにも助けられているが、白鳥の湖の主役を演じるプレッシャーに狂ってゆくダンサーを演じるナタリーの演技には、鬼気迫る迫力がある。しかも白鳥と黒鳥を踊り分けるバレエの見事なこと!ブラックスワンのバレエは、バレエを見慣れない者も、思わず引き込まれてしまう。もっとも、ストーリーそのものは、白鳥の湖に安直に重ねられてしまった感が否めない。もうひとひねりあっても、面白かったでのではないか。
役者としての成長は、ファンとしては嬉しいのだが、レオンの子役時代からのファンとしては、あまり汚れ役などやってほしくないという気持ちもぬぐえない。ファンというのは勝手なものである。
パイレーツオブカリビアン
言わすと知れたジョニー・デップ主演の海賊映画。今回はご贔屓のキーラ・ナイトレーがでていないので残念だが、かわりにペネロペ・クルツが女海賊として登場。スパロウとの見事な剣劇シーンをこなして存在感を出している。必見は、人魚のシーンか。別嬪さんの人魚集団が、凶暴な猛獣と化して人間を襲うシーンの迫力はかなりのもの。捕まった人魚シレーナを演じているのはフランス人女優のフレスビイという人だそうだが、まことに初々しく、将来が楽しみだ。3Dになったが、あまり3Dに頼らずにストーリーを作る込んだところはさすがにブラッカイマーだ。ここぞというところにさりげなく3D効果をみせつけている。英国王ジョージ2世とスパロウとの会見と脱走シーンやスペイン軍との戦闘シーンも、いつもながら圧倒的なテンポと奇想天外な戦いぶりで魅了する。
それにしても海賊映画というのははやらないというジンクスを打ち破ったは、やはりジョニーデップの存在感だろうか。映画の中で「女っぽい海賊なんてあなただけ」というセリフがでてくるが、マッチョではないどこか両性具有的でコミカルなジャックスパロウが、海賊の固定観念を変えてしまったのだろう。そういう風にみれば、男性的な西部劇的物語からの逸脱ということで、現代的フレーバーをみることもできるのかもしれない。
いずれにせよ人魚とともに消えてしまう牧師など、まだ物語は続く気配。あえていえば、何の深みもない大活劇娯楽映画なのだが、大冒険にわくわくしてみてしまう子供心が小生にも残っていることを実感した。★★★★。
それにしても海賊映画というのははやらないというジンクスを打ち破ったは、やはりジョニーデップの存在感だろうか。映画の中で「女っぽい海賊なんてあなただけ」というセリフがでてくるが、マッチョではないどこか両性具有的でコミカルなジャックスパロウが、海賊の固定観念を変えてしまったのだろう。そういう風にみれば、男性的な西部劇的物語からの逸脱ということで、現代的フレーバーをみることもできるのかもしれない。
いずれにせよ人魚とともに消えてしまう牧師など、まだ物語は続く気配。あえていえば、何の深みもない大活劇娯楽映画なのだが、大冒険にわくわくしてみてしまう子供心が小生にも残っていることを実感した。★★★★。
ザマジックアワー
有頂天ホテルは、前評判に比べて、もうひとつ笑えなかったので、あまり期待せずにみにいったが、どうして、これは邦画としては久しぶりのコメデイの秀作。映画の撮影だと思っている俳優と、本物のギャングとのからみがなかなか面白い。最後のおちはもう少し気が利いたものがあってもいいと思うが、それ以外はなかなかよくできた秀作。佐藤浩一が、くさい芝居をする俳優を見事に演じている。
