この写真は今から4年前の2012年9月に撮られたものですが、この中に2人のオリンピックメダリストがいるのがわかりますか?

 

1人目はバルセロナオリンピック柔道78kg級の金メダリストの吉田秀彦氏。

柔道を引退されてからは総合格闘家として活躍されていましたが、現在はパーク24という実業団の柔道部の監督をされています。

 

もう1人はロンドンオリンピック柔道66kg級の銅メダリストの海老沼匡選手。

ロンドンオリンピックの準々決勝の疑惑の旗判定が覆るも銅メダルに止まりました。

 

 

柔道繋がりで

 

浪江町柔道スポーツ少年団として活動をしていたんですが、東日本大震災により団員がバラバラに避難してしまいました。

なんとかもう一度みんなで集まって柔道をしたいと考え、指導者で集まれるように計画を立ててみました。

その時にかつての教え子でNという子供がいまして、彼は中学で県チャンピオンになり高校は東京の強豪日体荏原に進み、高3の時に主将を務めながら国体選手として東京都代表に選ばれ、大学時代は日体大柔道部主将を務めあげたほどで、僕たち指導者は彼の活躍を嬉しく思うとともに彼とは2度と稽古しないと心に決めました(^^;)

 

そんな彼が吉田秀彦氏が監督を務め海老沼選手が選手として在籍する、パーク24に入ったと聞き連絡を取ってNだけでも参加してもらえないかお願いしました。

 

子供達にとって強い先輩が来てくれることによって心強く思ってもらえるんじゃないかと考えたからです。

彼に電話をすると「予定がなければ是非参加したい」との返事をもらいました。

 

 

思わぬ展開に

 

彼が参加してくれることになったんですが、そこで更なる要求が生まれてきてしまいました。

吉田氏と海老沼選手のサインを子供達にプレゼントできないかと思ったんです。

 

またまたNに電話をしその旨を伝えると、話してみますけど期待しないでほしいとのことでした。

でもそこで更にダメ元で「もしかして来てくれたりなんてしないよね?」と言ってみたんですけど「さすがにオリンピックが終わって1ヶ月くらいなんで難しいと思います」と言われました。

そりゃそうですよね。

 

サインでやめておけばよかったと思いました。

 

数日後Nから電話があり「浪江町のことや子供達のことを話したら、吉田監督と海老沼選手も一緒に行きたいとのことです」と。

 

エーーー!!

マジでーーーー!!

 

話が進みすぎて正直ビビりました。

だってメダリストでオリンピックが終わったばかりの選手が来てくれて、しかも子供達と一緒に稽古してくれるなんて…。

それを決断してくれた吉田秀彦氏にも本当に感謝しました。

 

 

子供達の笑顔が

 

稽古中は子供達も真剣に稽古をしていましたが、キラキラに輝いた子供達の顔が見れて指導者の僕達もながら、一緒に生活している親御さん達も久しぶりに笑顔を見たと喜んでくれました。

 

稽古が終わると子供達は久々に柔道ができた喜びと、久々にみんなで会えた喜びとメダリストの柔道家と稽古ができた喜びで本当に笑顔があふれていました。

 

 

リオオリンピックまで1ヶ月を切りましたが、もしこれを読まれた方は柔道男子の66kg級の海老沼匡選手の応援を宜しくお願いします。

 

僕も必ず観ますしこれからも応援し続けたいと思います。