これはウチのお客様の画家さんが今から16年前の平成10年に書いてくれたウチの浪江のお店です。

 

東日本大震災から5年と3ヶ月が経過した今、傾きながらも倒れずに頑張ってくれていたお店も環境庁から危険家屋に認定され、今週から取り壊しが決まりました。

2015年12月撮影

 

生まれ育った家もお店も一緒に取り壊します。

やっぱり自分の家がなくなるのは寂しいですし、思い出もいっぱい詰まった場所がなくなるのは辛いですけど、このまま置いておくのも危険だし直すのも難しい状況なので最善の決断ではないかと思います。

 

小さい頃は店の前が遊び場でした。

17時には家に帰りましょうと町内アナウンスが放送され同級生が家に帰るのに、僕は店の前でアルバイトのお兄ちゃんと遊んだり近所の人たちやお客様と話していたりと19時過ぎまで遊んでいたこともありました。

 

生まれたばかりの時にはお店の2階に住んでいましたが、小さい時ですけど夜窓を開けていたら家の中にコウモリが入り込んで父親が破魔矢で退治して外に逃がしたこともありました。

小学校の低学年の時だったと思いますけど店の裏にあった従業員さんに貸していた家を、リフォームして住むようになったんですけど姉2人と僕と3人が1人一部屋になって喜んだものです。

 

高校に入ると朝6時に家を出て夜9時に家に帰ってきてと、ほとんど寝るだけでしたけど自分の部屋で1人の時間を楽しんでいました。

段々親がめんどくさくなる年頃だったんですけど自分の部屋があったので助かりました(^^;)

 

大学に入ってからは休みの時しか帰ってきませんでしたけど、自分の家に帰ってくるだけで安心しホッとしましたね。

 

なんか思い出すと楽しいことしか出てこないもんですね。

 

そんな家が取り壊されちゃいます。

残念でしかありません。

 

 

でも、こんなことを言ったら叱られるかもしれませんが今も楽しく生活できているので僕はいいんです。

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今仕事があって住むところがあって家族全員が生活できている、普通の生活ができていることに感謝すらしています。

 

カッコつけるわけじゃないですけど思い出は自分の中に残っているので、建物がなくなってしまうのは悲しいけど僕は生きているので、これからをもっともっと楽しく生きていこうと思います。

 

 

だから60年ちょい頑張って僕たちを支え続けていてくれたお店と家に「お疲れ様でした」と「本当にありがとうございました」を伝えるために近日中に行ってこようと思っています。