ドリュー・バリモア初監督作品
「ローラーガールズ・ダイアリー」
★★★★☆


i love mini theater系-whip it

17歳の女子高生ブリスは、生まれ育った小さな田舎町で退屈な日々を過ごしていた。
美人コンテストにハマッている母親は、ブリスをコンテストに出場させ続けている。
ブリスはそんな環境に違和感を覚えていた。
自分にとって、もっと魅力的で人生をより良くしてくれるものがきっと他にあるはず・・・。
そんなある日、都会の隣町に出かけたブリスは“女性らしさ”なんて気にせずワイルドにぶつかり合う個性的でガールズパワーみなぎるローラーゲームの世界に出会う・・・。


大好きなドリューの初監督作品ってことで、はりきって観てきました。はい。

ストーリー展開が若干強引だったなぁ。
きっと、伝えたいことがいっぱいあったんだろうね。
観終わった後の感想を一言で言えば、《ドリューっぽい》。
家族・友情・笑い。
愛が溢れてる感じ。
撮影中、きっとみんな楽しかったんだろうなぁ~って思った。

このお話は、《自分って何?》。そう。自分探しの物語。
努力して、自分自身を見つけて、生きていく。
でもそれは、家族や友達や恋人の支えがあってこそ、実現されること。
そこには涙もあるし、笑いもある。
テーマは愛。でっかい愛。優しい愛。厳しい愛。

ね?ドリューっぽいでしょ。

主人公ブリスを演じたのは、「JUNO/ジュノ」でお馴染みのエレン・ペイジ
うまいし可愛いし、言うことないね。
(蒼井優と重なるのはナゼ?)
恋人オリヴァー(イケメン♡)との、車の鍵を探す件が好きだったなぁ。

そしてブリスのお母さん役は、ご存知、マーシャ・ゲイ・ハーデン
そうです、「ミスティック・リバー」でアカデミー賞助演女優賞にノミネートされました。
その前に「ポロック」で同賞を受賞してるんだけど。観てないんで・・。
とにかく、娘を想う母親の切ない気持ちとか、なんか、泣かせる。
いや、泣いた。

そして、ブリスのライバル役、メイビンを演じたのは、あの、ジュリエット・ルイス
はっきり言って、全然、まじで、全く変わってない。
この役、素でやってるでしょ?って感じ。
もってくよねー。

で、ブリスの所属するチームのコーチ役にアンドリュー・ウィルソン
ウェルソン?・・・そう、あのルーク&オーウェンのお兄さん。
この3兄弟は、こういうダメだけど憎めないダメンズ役が似合う。

ローラーゲームのナビゲーター役には、これまたわたしが大好きなジミー・ファロン
安っぽい感じがいいよねー。
数年前のMTV MUSIC AWARDSやSNLで見せてくれてた変な芋虫みたいな芸を披露してくれてます。

ブリスが信頼するチームメイトのマギー役を演じたのは、SNL出身のコメディエンヌ、クリステン・ウィグ
ノックトアップ」にも出てましたね。
大好きなポール・ラッドも出てます(ノックトアップね)
キレイだし、かっこいい。
間がいいね。さすが。

そして監督であり、スマッシュリー役も演じたドリュー・バリモア
彼女が一番楽しそうだった。
でしゃばってないし、周りをちゃんと引き立ててた。
この人は、ホント、才能豊かだ。
個人的に、すんごい幸せになってもらいたい。

他にも気になる役者さんがいっぱい出てるんだけどね。
シャロン・ストーンとかユマ・サーマンのスタントやってたゾーイ・ベルとかね。

観終わったら、楽しくて、幸せで、すこし切なくなる映画です。
家族・友達・恋人・・・みんなありがとう!って、心から伝えたくなる。
そして、もう一度、自分を見つけようって思う。
まぁ、十代の女子に是非とも観てもらいたいけどね。

前を向いて、顔を上げて歩いていける。
そんな気持ちにさせてくれるラストにしてくれて、ありがとう、ドリュー。
まじ怖かったし叫んだ映画
「パラノーマル・アクティビティ」
★★★☆☆

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幸せに暮らす若いカップルに近づく、不可思議で恐ろしい『何か』・・
その『何か』を解明するべく、ミカは生活の一部始終をビデオカメラで撮影することに・・・
『何か』の正体を突き止めるため、愛する彼女を守るため、ミカはカメラを回し続ける。
その一方で、ケイティは不安を募らせる。
二人が眠りについた後、何が起きているのか・・・・・
ビデオには衝撃の映像が映っていた・・・

ぶっちゃけ、公開直後に映画館にゴーしちゃいました。
あまりにも怖すぎな予告に惹かれていたから。
もう、それはそれは恐ろしい映画でしたね。

手持ちカメラ&無音。
若干、ブレア・ウィッチ・プロジェクトを思い起こさせる手法。
だ・け・ど!
怖さレベルでいったらブレアウィッチ完敗だね。
このパラノーマル・アクティビティは、気持ち悪さ満載。
何もしない気持ち悪さっていうの?
真夜中にケイティが突然起きだして、熟睡中のミカの横で何時間もユラユラ立ち続けるとか
夜中の寒空の下、庭のベンチに座ってるとか。
大きなアクションがないのに、いや、なさすぎだから、余計に気持ち悪い。
クライマックスまでの75分くらいは、ホント気持ち悪い。

ラストで叫んだね。
まわりのキレイなお姉さんなんて、すんごい雄叫びだった。
そのくらいビビった。
貞子がテレビ画面から登場したときくらいのビビリっぷり。

たぶん、DVDとかブルーレイでお家で見るほうが何倍も怖いと思うから
どうぞ皆様、お気をつけなすって!

DVD&ブルーレイは6月2日発売だよ。

ちなみにこの映画、監督のオーレン・ペリの自宅で、たった1週間で撮ったらしいです。
いい家住んでるよねー。
そしてこの監督、実はゲームデザイナーなんですって。
今年は「エリア51」っていう映画が公開予定だけど、日本で上映するかは未定。
鮮やかファンタジー
「アリス・イン・ワンダーランド」
★★★★☆

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ご存知「不思議の国のアリス」のその後・・

19歳になったアリスは、白ウサギと遭遇したことによって不思議の国(アンダーワールド)へと迷い込む。
そこは、美しくもグロテスクなファンタジーワールド。
この国の年代記には、アリスという救世主が現れると予言されていて・・。


ティム・バートンといえば、「シザーハンズ」「スリーピー・ホロウ」「チャーリーとチョコレート工場」「スウィーニー・トッド」と、年月を重ねる度にジョニー・デップをクセのある性格俳優(怪優?)へと位置づけていった監督だなと思ったり、思わなかったり・・。

鬼才と呼ばれるバートンにしては、この「アリス~」は安全パイな仕上がり。
もっと毒々しいシーンがあってもよかったかな、と。
生々しい、いい意味でグロイ感じが足りなかったかな、と。
モチロン、ストーリーもキャラクターも映像も音楽も最高だったのは間違いないんだけども。
ほんの少しの消化不良が否めないので星4つ。
でももう一回観たい。

3Dってことで、アンダーワールドの森やお城やティーパーティーその他諸々、激しく妄想と現実が一致。
是非とも飼いたいと思ったチェシャ猫は、さらに倍くらい飛び出してきて欲しかった(みんな言ってた)。

心の中で〔ずんぐりむっくり〕と呼んでいたトウィードルダム&トウィードルディー。
彼らのシーンは全部笑えた。
特に赤の女王とのシーンはコントだね。

で、赤の女王。
バートンの奥さん、ヘレナ・ボナム=カーター
奥さんをあそこまで頭でっかくしちゃうバートン。
幸せ感じました。
でもメイク粗すぎだったよね。気になった。
カエルとの攻防戦が笑えた。

そして白の女王。
まさかの大味女優アン・ハサウェイ
バートンの世界に、意外とはまっていて若干サプライズ。
なんていうか、ロマコメ向きの女優さんだと勝手に思ってたから。

主演のアリス役はミア・ワシコウスカ
ポスター等で見た彼女は、はっきし言って全然興味湧かなかったし、むしろエンディング歌ったアヴリルがアリスでいいじゃんって思ってた。
けど。
ちょうよかった。すごく可愛かったし。
フラブジャスの日のジャバウォッキーとの戦いのシーンは圧巻だったね。

そ・し・て。
マッドハッター。
ジョニー・デップさま。
かっこいい。かっこよすぎだよ。デップさま。
あんな特殊メイク&ズラ&ボロボロ衣装&CGによるささやかなイタズラされていても、かっこよさは健在。
役柄なのか、ジョニデの元々持っている魅力なのかは謎のままだけど。
惚れた。何度目かの恋をした。
もしわたしがアリスだったら、確実にアンダーワールドに残ってたね。間違いなく。

この映画が公開される数ヶ月前、ティム・バートン展(正式名称忘れた)に行ってきたわけなんだけど。
その時に見た実際の衣装や小道具を思い出しながらの鑑賞だったわけで。
白の女王のドレス、映画の中のほうがスリムに見えた。別にいいけど。
あと、ヴォーパルの剣も劇中のほうが小さかった。別にいいけど。

まぁ、なんていうか、チェシャ猫が飼いたくなる。そんな映画です。(えっ、そこ?!)
(〔ずんぐりむっくり〕が近所にいたらおもしろいのに・・)

っていうか、完全にB級映画じゃないじゃんねぇ・・・

変態映画。

「パフューム ある人殺しの物語」

★★☆☆☆


i love mini theater系-パフューム



18世紀のパリ、悪臭のたちこめる魚市場で産み落とされたジャン=バティスト・グルヌイユ。

驚異的な嗅覚を持つがゆえに、奇怪な青年として周囲に疎まれている彼は

ある晩、芳しい香りの少女に夢中になり、誤って殺してしまう。

その後、彼は少女の香りを求めて調香師になり、香水作りに没頭するが・・・・・。


まさに、ど変態の真骨頂です。

変態ストーカーが、次々と美しい処女達を殺め、香りを削ぎとっていく。

恐ろしいというよりも、むしろ気持ちが悪い。

まぁ、結果、それが究極の香りになるわけなんですけども。


香りを集めるために、そこまでするとはね。

ありえないけど、ありえない話じゃないかもだしね。

とにかく、ラストは意味不明です。

香りだけで、人々を服従させることができるなんてね。


そんな変態主人公を演じたのはベン・ウィショーという青年。

目つきが妖しいです。

痩せすぎです。


その変態に目をつけられた美少女ローラ役はレイチェル・ハード=ウッド

赤髪が可愛かったです。


ローラのお父さん役はアラン・リックマン

ハリー・ポッター」シリーズや「スウィーニー・トッド」「ラブ・アクチュアリー」「シャンプー台のむこうに」など

大作からインデペンデントな作品まで幅広く活躍。


調香師の師匠役は言わずと知れたダスティン・ホフマンです。

ちなみに、誕生日が同じなんです、私。

どうでもいいけど。


なんだかんだで、劇中の音楽は全部ベルリン・フィルでした。

音楽は最高にすばらしかったです。

映像と、見事にマッチしていました。

18世紀のヨーロッパを旅してみたいと思いました。

モチロン、iPodにはベルリン・フィルの音楽を入れて。

ベン・スティラーの史上最高の映画

「トロピック・サンダー/史上最低の作戦」

★★★★★


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ベトナム戦争の映画のために、三人のスターがベトナムのロケ地にやってきた。

落ち目のアクションスターのスピードマンは返り咲きのチャンスを賭け

下品なコメディで人気のポートノイは芸域を広げるのが目的。

そして演技派のラザラスは、黒人軍曹の役のために肌を黒くする手術まで受けるほどの役者バカ。

しかし撮影は進まず、困った監督はリアリティを出すために彼らをジャングルに放り込む。

しかしそこは本当の無法地帯だった…。



久しぶりに大爆笑した映画です。

オープニングから笑いっぱなし。

いろんな映画をパロってて。

モチロン、ストーリーが最高におもしろい。

出演者だって豪華すぎ。


ラザラス役のロバート・ダウニー・Jrが、まさかの黒人役。

SNL出身だったと思うのですが、映画ではシリアスな役が多いイメージなので、そのギャップがまたよかった。

彼のイメージといえば、演技がうまい。知的。ヤク中。


ポートノイ役のジャック・ブラックは、まぁ、いつも通りのヨゴレ役。

よく似合います。きっと彼にしかできないでしょう。


そして監督・脚本・主演のスピードマン役のベン・スティラー

役柄的には「ミステリー・メン」のフューリアスに近いかなぁ。

ホント、ベン・スティラーって、いい意味で、すっごくおバカ。

それも、すっごく頭のいい真面目なおバカ。

憧れます。


ズーランダー」を超えるコメディ映画はもう出てこないと思っていましたけど、ついに現れました。

ベン・スティラーが、ベン・スティラーを超えたっていう感じです。


リック役のマシュー・マコノヒーは、ここまでやっちゃうコメディー映画にガツっとハマってました。

ラブコメよりいいと思いました。

ちなみにこの役、最初はオーウェン・ウィルソンが演じる予定だったらしいんですが、自殺未遂騒動で急遽マシューに変更したそうです。


忘れてはいけないのが、グロスマン役のトム・クルーズ

私は、エンドロールまで、あれがトム・クルーズだと分かりませんでした。

お見事でした。


他にも、カメオ出演している大スター達が盛り沢山でした。

ベン・スティラーの交流の深さに驚きです。