☆神戸の飼い主をなくした柴犬のパレスチナ自治区郊外☆
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夕立の雨12 友よ

亮二…

亮二の墓の前で
立ち尽くす

大紀


大紀「もう
吸いすぎに気つけるこたねぇな」

大紀は
亮二の墓に
亮二が
好きだった
タバコをおいた


大紀「…バカヤロウ………」


下唇を噛み締める大紀


大紀「なんでだょ…


なんで…




亮二…


そうか…



…」



そして大紀は
振り返らなかった


大紀の拳はひらかれていた

彼の
背中は遠くなっていった


ここにはもう二人の男はいなかった


終わり

夕立の雨11

080502_1526~01.jpg

お前に
謝りたかったんだよ ごめんな

最後に…ありがとうな

大紀

夕立の雨10

俺は
いったい何をいいにきたんだ
俺はただ
大紀に


でも

俺はここには帰って


グサッ


亮二「あぁ?」

亮二を刺したのは

亮二が
上京し
ヤクザになって舎弟にした
男だった

舎弟「村上いつまでもお前になめられて たまるか」



グサッ

亮二「うお
てんめぇー」


舎弟を突き飛ばす
亮二

舎弟
の背中はどんどん小さく遠くなっていった


亮二「ま まってくれ
おい

おぉい

ぐっ


ちくしょう

しんじまう
じゃねぇか

ちくしょう



た助けてくれよ



おかぁちゃん






壁にもたれかかる亮二
月を見ていた

お前なにいじめられてんだよ
だっせえなぁ

うるせえ

いじめられてなんかいねえよ

亮二「はは なんで 今ごろ
高校の時のことが」



壁づたいに歩きだした



ズズ


ズズ


ザッ

しかたねぇなぁ

俺にまかせろよ

いらねえよ

あんな奴ら五秒とたたねぇぜ
ズズ










亮二「は
はは

そうか

そうか

お前に
会えて…」



ドサッ




真夜中だった
誰も気がつくものはいなかった



月だけが
空を照らしていた





夕立の雨


終わり
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