大晦日(おおみそか) | 稲葉紳一のブログ

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12月31日は大晦日

 早いもので、今年1年が終わろうとしている。迎える新年は、どんな1年になるだろうか。

 さて、ここでクイズです。12月31日にプレゼントしたら、相手が叫んでしまうものは、何でしょう?

 答えは「味噌」。もらった人は、叫びます。「おお、みそか!」(笑)

 ところで真面目な話になりますが、今回は「味噌」の話です。味噌は健康によい発酵食品です。適度な塩分やミネラル成分を含んでいるため、夏場には熱中症の予防にも役立ちます。

 写真は、地元である佐倉市産の味噌と、石川県の鍋用味噌です。

 味噌は、味噌汁に使われるだけでなく、様々な調味料や保存食品として活用されています。味噌は発酵食品であるため、健康にも良い。原料の大豆は、老化を遅くするはたらきもある。

 味噌は、魚料理では、魚の匂いを消し、魚の旨み成分を引き出す効果がある。肉料理においても、同様に肉の匂いを消したり、肉の味付けとして重宝されている。また、肉や魚を味噌に漬け込むことで長期保存が可能となり、冷蔵庫のない時代から、保存料としても活用されてきた。

 味噌は日本国内の多くの地域で作られているが、それぞれに個性があって、それぞれに美味しい。ということで、代表的なものを紹介します。

 ※ 個人的な嗜好に基づく、個人的な意見です。

・まずは地元の「佐倉の味噌」、これは全国メジャーではないものの、佐倉市は城下町で、江戸時代から味噌と酒造りが盛んであった。佐倉の味噌は、甘みと酸味と旨みの調和のとれたもので、味噌汁に適した、とても美味しい味噌である。

 

・全国的に有名なのが信州味噌、バランスのとれた味で万人から好まれている。一般的な麦麹と大豆から作られている。

 

・金山寺味噌は、味が濃いため、味噌汁にも使われるが、調味料として、使われることも多い。味噌をそのまま野菜につけて食べたりすることもある。

 

・新潟地方の味噌は、全国的にも珍しく米麹と大豆から作られている。塩味が強く、寒い地方では好まれている。

 

・西京味噌は、酸味と甘みが強く、魚や肉の味付けとして利用されることが多い。酸味によって、魚の生臭さや肉の匂いを消し、甘みによって旨みを引き出す効果がある。

 

・愛知県の八丁味噌は色が濃く、長期熟成によってできた深みのある独特なコクが特徴である。この八丁味噌を主体として他の味噌を合わせて作られた味噌汁が、「赤だし」と言われるものである。コクが強く、それが加熱しても減少しにくいこともあり、「味噌煮込みうどん」や、「味噌鍋」、「味噌田楽」等にも利用される。

 

・奥飛騨地方の味噌は、八丁味噌より、さらに長期熟成したもので、色も黒に近い茶色という感じで、八丁味噌より、さらにコクがあり、個性の強い味噌である。味噌汁好きの人間にとっては、たまらない味である。ただ、長期熟成が難しく、大量生産できないことから、その地域でしか販売されず、ネットで購入することもできないため、その地域に行かないと手に入れることができないのが残念である。

 

・京都の白味噌は、コクが薄く、やや甘く淡泊で上品な味のため、野菜を入れた味噌汁や、京料理に使われる。野菜等の素材の本来の味を消さないという大切な役割をもつ味噌と言える。とにかく、とても上品な味の味噌である。他の地域の白味噌は、甘みが強く、好みが分かれるところがある。

 

・九州地方の味噌は、生産される地域によって違いはあるが、全般的に甘みの強い味噌が多い。その味に慣れると、他の味噌が塩辛く感じるようになると思う。

 

・北海道の味噌は、地元産の大豆を使うことが多く、味が濃いものが多い。これは寒い地方での特徴かもしない。

 

・石川県の味噌は、きめが細かく、水に溶けやすく素材に味が染みこみやすい。そのため、味噌味の鍋用にチューブに入った状態で売っているものもある。鍋に入れたり、うどんの汁に使うと、味噌好きの人間には嬉しいメニューとなる。

 

・他にも、それぞれの地方で、伝統的な造り方によってできた味噌があり、それぞれに個性があって、それぞれに違う美味しさがある。旅をして、その土地を訪れた時に、その地域の味噌を味わうのも旅の楽しみになるであろう。