低圧カプセルでの高所順化トレーニングをされた方からの登頂報告が届きました
今回は、64、65、71歳の3人での個人登山ということで、高度高度順化のための日を多くとり、山中20日の行程でした。登頂した日は11日目です。
1日目はルクラの2800mからスタート。
2日目は3450m、3日目は、4610mのツェットラ・ラを越えて4300m、4日目は、3750mまで下り、5日目からメラピークを目指し高度を上げていきました。
6日目はタグナックで休養。
7日目移動、8日目はカーレBC5050m、9日目はメラピークBC5300m。
5100mを越えると氷河の末端が現れ、雪の世界へと変わっていきます。
10日目は、ハイキャンプ5780m、快晴に恵まれ、エベレストの山々が一望・・・その360度の景観に息を呑みました。
11日目、いよいよ登頂日、6470mまで登ります。
AM1時半出発、登り5時間、下り2時間半。立ち止まる程度の休憩3回で飲まず食わず歩き続けました。
登りは真っ暗で足元しか見えず、山頂近くでぼんやり丸いドーム(山頂)が見えホッとしました。
山頂直下の30m位は直登りのため、フィックスロープが張られ登りはユマールを使用して懸垂で下りました。
山頂では写真を撮っただけで、すぐに下山しました。
雲行きが悪くなり、帰りも霧で景色は何も見えず、ハイキャンプで休憩後メラBCを経てカーレBCまで下りました。
AM1時半からPM4時半まで15時間の行程でした。山頂を極める日は、どの山でも大変な1日となります。
ヒマラヤの山々は何回も谷・尾根を越えアップ・ダウンが多くあります。
3500m近くまでは樹林帯で覆われ、黄色く色づいていました。その上は山一面の石楠花の群落。春には山々すべてが赤・黄・白・ピンクに染まるそうです。
4000m以上の高地はカルカ地帯(ヤクの放牧地)になります。日本の総紅葉のように赤く染まった草原、夏には様々な高山植物が咲いたと思われる痕跡がありました。今は、リンドウ科の花が一面に咲き乱れ綺麗でした。
ヒマラヤの山々は秋の色に染まりその雄大さに感激しました。
エベレスト街道のような混雑さはなく、道々に建つバッティ(山小屋)の人々は素朴でした。
(高山病の様子)
1日目のみ、4300m地点での夜、食欲減退と軽い吐き気・軽い頭痛だけでダイアモックも飲まずに済みました。低圧室利用の効果かと思っています。