国立大ふくむすべてのロースクール入試が終わりました☆
あとは結果を待つのみです。
とりあえず私立は確保できているので、
入学までが勝負!と思って、
できることをやっていこうと思います。
特に入試を経て、やはり民訴と会社法に自信がないことがわかったので、
もいちど基本からやり直そうと思います。
さて、
突然ですが問題です。
【問題】
2000年以降に経営危機が表面化し、改善委員会による提言を経て自主再建の方針を決定した美術館はどこでしょう。
①横浜美術館
②宇都宮美術館
③川崎市市民ミュージアム
④うらわ美術館
(美術検定2級2009年度)
答え;③川崎市市民ミュージアム
こんな問題あり?って現場で思いました。笑
とりあえず横浜美術館は数年前のシュルレアリスト展はじめ、
個人的に設備も企画もすばらしかったのでパス。
宇都宮はたしかマグリットの大家族を大金はたいてゲットするくらい
貪欲なはずだからパス。
あとは川崎かうらわやろーってことで、③にしたらまぐれで当たりました
調べてみたら「改善委員会」による調査報告がなかなか面白かったです。
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問題点(一部)
●極端に低い空間稼動率
●美的センスにかけるポスターの貼りかた
●ビジュアル性、参加体験に欠ける展示
●故障のまま放置された情報端末
●1クラスが入れない研修室
・・・・などなど
写真付でのっていて、
「あっちゃーこりゃリピーターいなくなるわ。」
って納得してしまいました。
けどこれって意外にふだん気にしてないだけで、
お洋服屋さんやレストランの客の呼び込みのしかたにも、呼び込みや法律事務所だって当てはまると思いました。
ちかぢか、来春の東京学生フェスティバルの代表の人とこんど会う予定なのですが
(ちなみにわたくし昨年度東京学生フェスティバルのスタッフをやっていたのでつまりはOBの立場で相談にのるといった感じです。)
こういうことも気をくばれる役目の人がいるほうがいいなって思いました。
例えばの話、
アート系ってビジネスとして成立させるために2種類あると思います。
1つは普通にチケットによって客からお金を集める方法。
これは多くの美術館とかでやっているけど、
その作品が集客力(有名な作品とか、作家とか)がなければ
お客は集まらず、けっきょく赤字になってしまう。
もう1つは出展者から出展料をとって展示スペースを貸し出す方法。
これはギャラリーとかがやってるかな。作品が売れた場合に仲介料をとる場合もある。
けどこれも、ちゃんと出品者が集まれば採算があうけど、
空きスペースばっかりで出展する人が入らんやったらだめだし、
入ったら入ったで、客がこなくてもべつにって感じになってしまうと、
活気がなくなってしまう。
この点参考になるのが、このいだたまたまラグビー観戦の帰りに歩いてたらみつけた
デザイン・フェスタ・ギャラリー (原宿)
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これしらんかったけど入ってみたらなかなか
前衛的で面白かったです☆
10年後の村上隆とかでる可能性もゼロではない、と想いました。
調べたらここは美大生とか若手アーティストに、
一日500円からとかで展示スペースを貸し出して、
お客は無料で見れる、って形式。
無名の若手とかの発信の場としてはこっちがやっぱり現実的。
この方法でビジネスとして成り立たせていて、
春には東京ビックサイトで毎年国際的な「デザイン・フェスタ」を開催している(ただしこっちはチケット制)この会社様はなかなかすごいと思います。
去年の第一回東京フェスティバルの苦労(といっても自分が味わったのはほんの一部ですが)を考えると実感します。
ただこのデザインフェスタギャラリーも、
祝日にいったのにお客は自分ら以外あんまいなくて(あんま混んでてもいやだけど)、
空きスペースもちょいちょいあったようでした。
ぜんぜんお客さんこなかったら次から金だしてまで出品しようと思わないし、
集客ってやっぱ大事。
うーんむずかしい。
イベント成功させる、ってだけなら学生ノリだけど、
そこには経営コンサルとか、MBA的なこととか?
の要素って多分にあるような気がします。
最近、
将来、有名画廊か国立美術館か、世界的アーティストやデザイナーなどの顧問弁護士になるには、どうしたらいいんだろう??
って考えたりします。
だれかご存知でしたら教えてください。
ある方が、「意匠権やれる法律家ってまだほとんどいない。なぜなら裁判例がまだほとんどないから」というようなことをおっしゃっていました。
そういう領域にこそ何か自分ができることがないか、と燃えるものを感じます。
最後に、川崎市の報告書には、現状の問題点が次のようにまとめられています。
●ミュージアムはそれ自体がもともと黒字になるべき性格のものではない。
しかし、川崎市市民ミュージアムは投入する予算や人材に比して産み出す成果があまりに乏しい。
包括外部監査報告の指摘どおり、本来果たすべき役割を果たせていないといわざるをえない。
●学芸員をはじめとする現場職員に大きな非はない。彼らは問題意識も豊かであり、意欲もある。
だが現実はきわめて厳しく、その原因の大半は設立当初の経営判断の誤りと以後の市役所の経営体制の不備に由来する。
すなわち、立地条件の厳しさ、建物(大きさ、構造)の状況といったハ
ードの要件に照らし、コンセプトの妥当性、散漫なコレクション収集方針の問題等、いわば設立当初から今日の経営危機への経路が織り込まれていたといえる。
●事態の深刻さは、現場職員の改善努力や、ミュージアム自身や財団、教育委員会の自助努力で克服できる水準を遙かに超えている。
市役所の全庁的な支援と介入、そして高い見地からの経営判断が不可欠である。
ようは箱物をばんばん公共事業でつくった弊害なのでしょうか。
美術館も民営化やNPO法人に任せるなどの流れにあるようですが、
ある程度メリットもあるような気がします。
けど報告要旨の1点目にもあるように、
本来美術館は図書館と同じで利潤を追求すべきものではないという面もあり、
そこがまた難しい。
そしてまた根本的に、そもそも
展示・教育 VS 保存・研究
という二つの対立する要請のジレンマをいかにバランスとるか、
なんだか民法でいう 動的安全 VS 静的安全
と似たようなものを感じます。