【タイトル】
GOLD―BEST ONE
【アーティスト】
飯島 真理
【リリース】
1995/10/27
【トラック】
[1]まりン
[2]天使の絵の具
[3]1グラムの幸福
[4]きっと言える
[5]フォトグラフ
[6]セシールの雨傘
[7]遥かな微笑み ―黄土高原―
[8]愛・おぼえていますか
[9]夢色のスプーン
[10]私の彼はパイロット Part1
[11]小白竜
[12]シルバームーン・レッドムーン
[13]SUNSET BEACH
[14]やさしさSAYONARA
[15]私の彼はパイロット Part2
[16]愛は流れる

【総合評価】3.6


 シンガー・ソングライターであり声優。歌手としてデビューする前に「超時空要塞マクロス」のリン・ミンメイ役として人気を博している。そのためリン・ミンメイを全面に押し出して紹介すれば良いのかもしれないが、当方はこの「マクロス」をほぼ知らない。アニメーションは1980年代でありながら、今でもパチンコや週刊/月刊の分冊百科(パートワーク)として採用されていたりする。正直それでも縁が無い。


 パチンコのCMでも流れていた楽曲だが、本人の紹介文として《『愛・おぼえていますか』などのシンガー・ソングライター》と書かれていることがある。大半で自ら作詞・作曲をしているが『愛・おぼえていますか』では作詞も作曲もしておらず、これでは語弊を招く。しかも[安井かずみ(作詞)/加藤和彦(作曲)]バージョンと羽田健太郎作曲のバージョンが存在する複雑さ。悲しいかな卓越した才能の持ち主でありながら手掛けた面々が今は皆故人となった。


 「マクロス」を知らないと開き直ったが、シングル曲以外はやはりアニメ関連が中心で〈リン・ミンメイ〉のクレジット楽曲も存在する。

 そんな状況下で音源入手に至ったのは『夢色のスプーン』で心が揺さぶられた事による、入手した時の状況を思い返せば本人名義の作品は今回のアルバムしか置いていなかった。他の作品も無論存在するのだが、如何せんリリースが1980年代~1990年代に集中しているので店舗によって置いてある作品にバラつきが生じている。


 過去の更新で夏楽曲を特集した(テーマ別選曲/第3回)際に入れたのが『SUNSET BEACH』。そこでも述べているがイントロが実に抜群、この作品では一番の評価。当然ながらこれも「マクロス」関連ではあるが知らない当方は逆に気遣う必要が何もない。


 声優のイメージがついていたり楽曲には今っぽさは感じないかもしれない、しかしながらこの歌手を埋没させるのは非常に惜しい。ハイトーンボイスというのは今でも居るには居るが、まずこの飯島真理に比肩する歌手は存在しないと言って良い。何より純粋な歌手として評価している、声優要素は入っていない。

 飯島真理作品の中心は『1グラムの幸福』『愛・おぼえていますか』『夢色のスプーン』の3曲、これは大体で収録されているだろう。個人的には『小白竜』『SUNSET BEACH』『シルバームーン・レッドムーン』あたりがあれば尚良い。(完)