【タイトル】
EPop MAKING
【アーティスト】
BEAT CRUSADERS
【リリース】
2007/5/30
【トラック】
[1]~TOXIC GORILLA~ (instrumental)
[2]CUM ON FEEL THE NOIZE
[3]TONIGHT,TONIGHT,TONIGHT
[4]E.M.O
[5]DAY AFTER DAY
[6]FOOL GROOVE with YOUR SONG IS GOOD
[7]HEY×2 LOOK×2
[8]~SPROUT!~ (instrumental)
[9]PERFECT DAY
[10]DROOG IN A SLUM with TROPICAL GORILLA
[11]TREASON
[12]ANOTHER TIME/ANOTHER STORY
[13]MIGHTY BLOW
[14]SOLITAIRE
[15]YOUR MELODY (instrumental)
[16]GHOST
[17]LET'S ESCAPE TOGETHER
[18]FAIRY TALE with ASPARAGUS
[19]ZENITH

【総合評価】3.6


 ビート・クルセイダース。バンド名が[THE FORK CRUSADERS(ザ・フォーク・クルセダーズ)]から来ており、元のは「イ」を発音していないが最初は「ビート・クルセイダーズ」だった。メジャーデビュー以後「ビート・クルセイダース」に片仮名での表記は変更されているが読み方はどちらでも良いらしい。


 今作はベストアルバムの初回限定盤。他アーティストとの共演となった[6][10][18]がボーナストラック、特典全てをわざわざ後ろに持ってくるような小細工はしない。

 サブタイトルとして「~Popとの遭遇~」と本当はあるようなのだが、これがCDの何処にも表記されていない。初回限定盤で違うのかどうかは知らないが、正直必要ないと判断して省略した。


 結成は1997年で長くインディーズで活動したのち2004年になってメジャーデビューを果たしている、メンバー変遷もあったが最終的には5人組。ヴォーカルのヒダカトオルが深夜放送のパーソナリティーを2年間務めており、マイナーに思われるのは心外。ただし内容がコアな音楽だったり、男臭い下ネタだったりしたので丸々聴いていた方は通かもしれない。


 このバンドの最たる特徴と言えばメンバー全員が似顔絵入りのお面を被っている点と全ての歌詞が英語である点。これを聞いて今の若者はバンドメンバーが狼の顔をした[MAN WITH A MISSION]の方をイメージしてしまうかもしれない。そちらを初めて見たときに斬新だと思っているのは全く構わないが、似たような先人が既にいたことを認識してもらいたい。そして「マンウィズ」が良いと感じるのなら「ビークル」も間違いなく聴かなければならないだろう。

 因みに[ビート・クルセイダース]の場合、テレビでは絶対にお面は外さないがライブでは開始早々に脱ぎ捨ててしまう。それが映像として流れるときは加工をされてやはり素顔を見せない。


 ブログタイトルとして最初は全ての「男子学生」を対象と考えていたが、「男子」としての心をまだ持っている人間は皆聴くべきだろうと結論付けた。

 女性に関しても、ライナーノーツを女性ライターが書いていることもあり聴くことにそこまで抵抗は無いと思う。海外の新聞風になっている歌詞カードも実にハイセンス。熱がやや入りすぎたのかライナーノーツでそこまで男臭を匂わせるような事を書かなくとも良いとは思うが、どちらかと言えば男の方に支持基盤があったのは事実。


 残念ながら[ビート・クルセイダース]は2010年9月に散開(解散)した、そのために今の中高生は知らないもしくはあまり覚えていないのが普通。しかし、ロックそのものがカッコいいだとか英語の歌詞に憧れるという今まさに情熱が溢れている若者は是非とも通っておくべきだろう。印象的なジャケットに惹かれるという者の心も掴むに違いない。


 通常盤でも十分に聴きごたえはあるが、推薦曲の1つとして『FOOL GROOVE』を挙げたいのでやはり音源としては初回限定盤を入手してもらいたい。当方はこの作品を良好な状態かつかなり良いコストで購入出来たため非常に運が良かった。(完)