【タイトル】
my name is AI
【アーティスト】
AI
【リリース】
2001/11/2
【トラック】
[1]Born to Sing (Introduction)
[2]INORI
[3]TRIANGLE
[4]U CAN DO
[5]Shining Star (R&B Version)
[6]PROTECT YOU
[7]Memory
[8]Depend On Me
[9]Thank You Lord (Interlude)
[10]SHUT OUT feat.Diggy―MO’ (SOUL'd OUT)
[11]Why U Trippin?
[12]I WISH
[13]HOLD ON
[14]Cry,just Cry
[15]SHOW OFF!!
[16]LOVE (Interlude)
[17]My Destiny

【総合評価】3.4


 1981年生のシンガー。これが1stアルバムであり、CD帯には「自己紹介アルバム」などと表現している。自己紹介という割には結構なボリュームで遠慮がまるでない気もするが。


 [AI]と言えばと聞かれれば100人中ほぼ100人が『Story』となるだろうが、当方は全くもってその楽曲が入っていることを望んでいない。避けるとまでは言わないが、聴くくらいなら結構ですと丁重にお断りする。

 というのも本人は当初ブラックミュージックが主体で正確に表記するなら「R&Bシンガー」というのが適切であった。それがあのコテコテのバラードがきっかけで初期の頃から聴いていた人間とここから聴き始めた人間でズレた認識を生じさせてしまった、あれも曲調としてはR&Bと言えなくもないが歌詞が完全にバラード寄り。そもそも2005年の楽曲(12th)なので大分後にはなるのだが。

 『Shining Star』あたりから強くそう思えてくるのだが、これが本来の[AI]ではないのかと感じる。R&Bって何だと思う方もいるだろうが、他のアーティストとしては同じR&Bで[DOUBLE]も分かりやすいのでそちらを聴いてもらいたい。当ブログでは評141~143で取り上げている。


 他の[AI]楽曲として『ハピネス』が挙がると思う。これも真っ向から否定するつもりはないが、個人的に本質をすくったような楽曲とは思えず上澄みの美味しいところだけという印象が強い。反論も当然有るとは思うが、それはまずこの作品の最後に収録されている『My Destiny』を聴いてからにしてほしい。


 ずっと当アーティストを追っているわけでは無いので、本人がヒットしやすい方向へ《迎合した》とは間違っても表現出来ない。しかし、そういう雰囲気にさせたのは間違いなく日本のJ-popに他ならない。当方も含め多くの日本人の良くないところは、ちょっと本格的な洋楽要素が入ると「惹かれる」のではなく「退いてしまう」ところ。それでもってバラードなどには簡単につられてしまう、そこに関しては当方と一般には隔たりがある。

 上記理由から今と昔で本人の色が違うように思える。本人が今も昔も一緒であると主張するなら特に反論をする気もないが。


 『SHUT OUT』とDiggy―MO’を見て在籍している[SOUL'd OUT]に同名曲があったようなと思って確認したところやはり『Shut Out』があった(評73)が、この2曲は全く違う楽曲だった。そもそもこの2組は出始めがほぼ同時期で交流があったことを初めて知った。


 因みに作品のシングル曲は1st『Cry,just Cry』、2nd『U CAN DO』、3rd『Shining Star』の3曲。(完)