前回、ボツリヌストキシン注射について向いている人、向いていない人について書きましたが、実はボツリヌストキシン注射ってすごく技術力がいるんです
打ち方というより、デザイン力といったほうが伝わりやすいかもしれません
この人はどういう表情がきれいかを見極め、そういう表情になるように打っていくことが非常に大切なんです
それには、眉毛の上がり方をミリ単位で調整するような細やかなデザイン力が求められます。ボツリヌストキシン注射のなかでも、おでこは特に技術力が求められる部位になります
ずいぶん昔ですが、あるクリニックにバイトに行った時に、驚いたことがあります
そこに通っている患者さんが、みなさん同じ顔していたからです。同じような眉、同じような目の表情……それはそのクリニックの医師がみなさんに同じように打っていたからなんですね
怖いのは、慣れちゃうとボツリヌストキシン注射ってそんなものと思っちゃうことです
それは患者さんのほうでも同じかもしれません。ボツリヌストキシン注射の効果に満足されている方は、少しシワができると「すぐに打たなきゃ
」と思ってしまいがちです。でも、どんな表情をしてもシワが全くでないというのも、かえって不自然ですよね
以前、しのぶ皮膚科に初めて来られた患者さんが、あまりにもシワがなくてつるんとしたお顔をされていたので、「自然な表情ではなくなっているので、少し時間を置いてみませんか
」とご提案したことがあります。
「ボツリヌストキシン注射を打って、シワがなくて綺麗になった
大満足」と思ってる方、ちょっと昔の写真と比べてみてください。「昔はこんなに素敵な表情をしていたのに、最近はそうでもない
」と思ったら、もしかしたら、やりすぎかもしれません。
しのぶ皮膚科では、一番キレイな表情を引き出すためのご相談をさせていただきたいと思っています。「シワ＝ボツリヌストキシン注射で対処」と思いこんでいる方、ぜひ、一度いらしてみませんか