※雑誌 リバーバンクRレポートに連載中のコラムを当Blogにて配信させていただきます。

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青春のシンボルはもう要らない。
(第二回/美と健康】全四回)

皮膚科にはあらゆる年齢層の方がいらっしゃいます。家族全員でいらっしゃって、「お父さんはミズムシ」「お母さんは手荒れ」「お嬢さんはイボ」というようなことがよくあります。

そして、年齢や性別によって特徴があります。
赤ちゃんは、おむつかぶれ・脂(あぶら)が多いことによる皮膚炎、子供は、トビヒ・舌なめずりによる皮膚炎、・怪我とか、奥様はシミ・シワとか、お父様は薄毛が気になり始めたり、おじいさまは皮膚のデキモノやおばあさまは魚の目や乾燥による皮膚炎などというようなことです。

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蕁麻疹のように、跡形もなく綺麗に直る病気もありますが、多くの皮膚病は、色が黒くなるなどの皮膚炎のあとを残します。

皮膚科医は、美容皮膚科を専門としなくても、皮膚が見える部位であるがゆえに、美しく、患者さんを治療することに心を砕いていると思います。

一昔前は病気が治れば、「皮膚炎のあと」を気にすることは少なかったのですが、今は綺麗に治さなければ、治ったうちに入らないと考える患者さんが相当数いらっしゃいます。

ですので、「みずぼうそうの跡」がどれくらいで治るのかとか、「ホクロを取ったあとの傷の太さ」がどの程度になるのかなどを丁寧にお話ししてから治療を致します。傷跡の治療自体が1つの大事な医者の仕事になっています。

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そして皮膚科の日常疾患の中で、特に美と深く関与する疾患として「ニキビ(尋常性ざ瘡)」があります。

思春期は体が成長すると同時に、自我が芽生えるという大きな人生の転換期であり、それこそ頭の中も心の中もぐちゃぐちゃで大変なものです。

男性は声変わりをしたり、女性は胸が大きくなったりと、自分の身体の変化にとまどいながら、勉強やクラブ活動などでのストレスを抱えてます。

その状況の中で「ニキビ」ができるものですから悩みが深くなるのも当然です。

「思い・思われ・振り・振られ」などと言って放置していたひと昔前とは時代が変わり、基礎化粧品、日焼け止め、医療の研究は日進月歩で進み、ニキビのあとを残さないように、そもそもニキビができない肌を作れるように、と良い製品が開発され続けています。

病気になる前に予防をすること自体が治療そのものとなっています。
 
ニキビが治療の対象であるのか、青春のシンボルで美容の対象であるのかという境目について問われた時、私は、美と健康は常に、健全に両立する関係でなければいけないと答え、医者として積極的に関わっていきたいと思っています。



プロフィール

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蘇原(そはら)しのぶ
皮膚科医 日本アンチエイジング外科・美容再生研究会認定医。日本テレビ「スッキリ」等のメディア出演や各企業の美容アドバイザー・オールアバウトガイドなど幅広く活躍している





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