長い間、揉めていた夫との関係もいよいよ決着がつきそうになってきた。
 
子供たちがそれなりに自立して
いよいよ、夫の両親たちからの呪縛から解き放たれる時がやって来た。

離婚は許されない。

 
それでもいい。
 
私に限って言えば、婚姻関係とは愛や恋や人間らしい感情とはまた別のところに存在するもので、
相手の幸せの為にと思ってしたつもりだった結婚も、早々に契約や義務という言葉に置き換えられてしまった。
それでも
私が原因で夫を不幸にすることがあってはならないと
それだけを心に、今日まで仕えて来たのですが、ついに別々に暮らして行く道を歩む事になりました。
 
私は東くんと出会った場所で、もう一度、一から出直すことにし
それと同時に
東くんとはもうこれで終わりにしようとも思うのです。

私からはもう連絡することはない。
ということは必然的に東くんの方から私に連絡することもない。
 
でもそれでいいのです。
 
人生は無数の偶然の積み重ね。。。
 
東くんの心情はいつもそこにある。
 
私たちは運命の出会いをしたわけでもなく
 
必然の出会いをしたわけでもない。

きっと、、、
 
 
ただ
偶然、あの日、あの時、あの場所で出会った。
ただそれだけの関係。
 
 
だからまた
もしもの偶然で再び出会えたら
その時はまた
もう一度はじめから
東くんに恋したい。
 
 
たとえそれが今世で叶わなくとも・・・