人工林の問題と豊な森林について
こんにちは。
イイコトとの懸け橋 ソーシャルブリッジの湯川伸矢(しんじょん)です。
嬉しいことにちょっとずつですがブログにコメントを
頂けるようになってきてありがたいなぁ。と感じています
その中で日本の森の植林ということについての
話題がありましたので、私の知っている範囲で
森について書こうと思います
(私は、専門家ではありませんので間違っていたらご指摘ください)
長くなりますが勘弁して下さい・・・。
まず森ってどんな役割があるんだろうか。
そして、現在どんな問題があるのだろうか。
そんなことを一部分ですが、書こうと思います!
■水源涵養(かんよう)機能
森、山が水を蓄えてくれる機能のことです。
豊かな山って、湧き水が湧いていますよね。
あれって、雨が降ってその水がゆっくりと地中に染みわたっていき、
それが自然の土を通して本当に栄養たっぷりできれいな水に
なっていくんですよね
この水源涵養力を保持するためには、
落葉・落枝などの多くの堆積物があり、
そこに多くの土壌生物が生息し、
堆積物を分解している必要があります。
そのことによりフカフカとした土壌が生まれますので、
スポンジのように水を吸い込むことができるようになります。
■生物多様性の保全機能
豊な森に入っていくと、鳥の声が聞こえてきて、
あちこちに虫の営みや動物の潜む気配が感じられると思います。
あれって、人工林ではなかなか感じられないですよね。
どうしてなんでしょうか。
これって本当に単純なんですよね。
現在の人工林では、杉・桧の単一植樹だからなんですよね。
杉・桧の針葉樹の葉や実は一般的には
動物の食べ物にはなりません。
(好んで住んでいる鳥もいるらしいですが・・・)
そうすると、その森には食べ物がないので
動物たちが住めなくなってしまうんですよね。
多様な植物が生えていることにより
多様な動物たちも住めるようになり、
その森の中での循環が生まれることになります。
落葉樹の場合には葉が落ちて、
養分豊な土壌をつくることにより、
たくさんの微生物が存在して、
そこに昆虫たちもうまれます。
そして、豊な実や昆虫たちがいることにより、
鳥や小動物が生活できます。
そうすると、
中型、大型動物たちもそこで
暮らすことができるようになります。
そして、動物たちの排泄物が種を広げ、土壌に栄養を与えて・・・。
そんな循環が森の中で起こっています。
自然淘汰されながら、森にはたくさんの陽が入り、
豊な循環が生まれています。
■地球環境保全機能
そうすると、豊かな森が存在してきます。
その森では、たくさんのアタタカナ陽も差し込んでいます。
たくさんの光合成も行われていますので、
CO2もたっぷりと吸って、酸素を吐き出して、
豊かな空気も作り出します。
そうです。
このようにして、あの豊かで心の落ち着く森ができているのです。
さて、それでは現在の
森の問題点について書こうと思います。
現状では、上記の3つの機能が
弱ってきていることが問題になります
日本の森の現状としては
杉・桧の人工林が1000万ha以上
(ちなみに日本の国土:約3800万ha、森林全体:約2500万ha)
という人工林で覆われています。
そして、その人工林では、荒廃が進み、
森が弱ってきています。
さて、それではどのような状態になるのでしょうか。
■水源涵養(かんよう)機能
これが弱ってしまうと、水を吸い込まなくなるわけですよ。
そのことにより、雨が降ると地中に染み込まずに
そのまま流れてしまいます。
そうすると、一気に川に流れだして洪水の原因になります。
さらに、山の表面を削りだしてしまうために、
どんどん土が流れて行ってしまいます。
最近の川は、雨が降ると本当に濁っていますよね。
これって、土砂が流れてきてしまっているんですよね。
私は見たことがないので実際は知らないのですが、
「この川は昔は雨が降ってもこんなに濁ることはなかったのに」
という話は何度か聞いたことがあります。
そうやって、土砂が流れてしまうことにより
山に栄養がたまらなくなってしまいます。
さらに、水もどんどん流れてしまうため、
湧き水がどんどんと枯れてきてしまうことになるわけです
そうすると豊かな水の循環も生まれなくなってしまい、
豊かな土壌も生まれなくなってしまいます。
■生物多様性の保全機能
そして、豊かな土壌も水もなくなってしまうと、
微生物も動植物も豊かな生活を送れなくなってしまいます。
だから、山で生活ができなくなってきて、
里山での問題にもつながっていくことになるわけです。
そして、そんな彼らは害獣ということになってしまいます・・・。
■地球環境保全機能
そして、荒廃した森では、陽も差し込まず、
木も弱ってきてしまいます。
そして、光合成もあまり行われなくなり、
木の中に蓄えられたCO2の放出にもつながっていってしまいます・・・。
それで、これが人工林の問題ということにつながっていきます。
だいぶ長くなってきてしまいました・・・
ちょっと読んで頂いている方もしんどいかと思いますので
一端ここまでにします。
なんて、ひどい状況なんだ・・・
なんでそんな人工林ばかりを植えたんだ
そんなことを感じる方もいらっしゃるとは、思います。
しかし、大丈夫です
次回は、
なんでこのような状況になったのか。
そしてその解決策を書きたいと思います。
今日も読んでくださってありがとうございます。
これからも宜しくお願いします。