昨日の記事の続きです。
物件から上がってくる利益のルートには2つあると説明しました。
1キャピタルゲイン
・・・物件の価値の上昇による利益
2インカムゲイン
・・・物件を貸し出すことで得られる賃料収入
あなたも気づいていることと思いますが、
「1キャピタルゲイン」は利益だけではなく、
損も発生させることがあります。
3,000万円で購入した物件が10年後に2,000万円の価値に
なってしまえば1,000万円の損失です。
たしかに高利回り物件は購入当初から、
すぐ現金が口座に貯まっていきます。
しかし、
上記の「1キャピタルゲイン」上の損失がある場合、
10年後までに1,000万円以上の「2インカムゲイン」
がなければ投資としては失敗です。
「1キャピタルゲイン」となる不動産の価値というのは
通常ですと一定の割合で落ちていきます。
よほどのことがない限り、良くてもプラマイ0でしょう。
なので、不動産投資は
「1キャピタルゲイン」上の損失と、
「2インカムゲイン」の
バランスを計算することができれば失敗しません。
さて、もうお分かりだと思いますが、
ここで地方物件が高利回りになる本当の理由の
タネ明かしをしたいと思います。
「1キャピタルゲイン」ここでいう物件の価値ですが、
物件の価値というのは、
a.「積算価格」等による(銀行等が融資をする際に指標とする)評価と、
b.市場で実際に売買される「市場価格」による評価
このa.とb.の2つの価値があります。
物件の購入の段階ではどの投資家もa.「積算評価」等の評価に注目しています。
あなたも、路線価によるa.積算価格以下のb.市場価格で買えた!
と喜ばれている記載を読まれたことがあるかと思います。
土地はだんだん寂れてきていて市場価値が急速に落ちてきているのに、
路線価のほうはそのスピードより緩やかに下落していて、
路線価によるa.積算価格以下のb.市場価格で買えた!
という事態になっていることがあります。
地方物件であれば、都市部に比べてb.市場価格が下落に向かい、
「1キャピタルゲイン」での損失が大きくなりがちです。
そこで、不動産投資としてのバランスを取るくらいの
「2インカムゲイン」を得られる高利回り物件となるのです。
あなたも物件の購入の際には、
キャッシュフローなどの「2インカムゲイン」の指標だけでなく、
家賃÷残債=13%以上などの考えで「1キャピタルゲイン」上の
価値も検討にいれて安全な不動産投資を進めてください。
