第6回 復讐の鬼 伍子胥 -続き- | 3分でよめる中国古典ブログ

第6回 復讐の鬼 伍子胥 -続き-

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ところで、いらいらと雑念をして集中できない時に効果がある対処法があります

詳しくは編集後記で。

◆◆◆◆本文◆◆◆◆

呉を弟の夫概から奪還した闔閭はそれから再び国内安定に努める。楚へ侵攻と越
の侵攻さらには弟夫概のクーデターによって不安定になった国力を増大していっ
た。

それから8年後越王が亡くなり、太子の勾践(こうせん)が越王になった。

越は先年、楚討伐の際に空き巣のごとく呉に侵攻してきた国であり、楚から撤退
した元凶は越である。

呉は楚を討つ前に、越を討伐しておく必要がある。楚へ進軍したとたん以前のよ
うに越に攻め込まれては面倒でならない。

呉王闔閭と伍子胥は、これを好機とにらみ越討伐を決断した。

さて、呉に比べて越は小国である。まともに戦ったのでは越に勝ち目はない。そ
こで越の軍師・范蠡(はんれい)は奇策を思いつく。

越の死刑が決まってる罪人を集め軍の指揮に従って死ぬなら罪人による死ではな
く、戦死として扱うと伝えた。罪人たちは喜んで范蠡に従った。死刑であれば家
族は罪人の家族として扱われるが、戦死であれば国が家族を養ってくれる。

范蠡の策とは罪人たちを先陣に配備し、呉軍の前で自決させることだった。次々
と越軍が現れては自決をしていくので、呉軍はあっけにとられてその奇抜な光景
を眺めていた。

越軍はその隙に呉軍の左右に展開した。その後呉軍の前に現れた越軍は自決せず
に呉軍に攻めかかった。呉軍は何がなんだかわからないうちに混乱をきたし、呉
王闔閭さえも足に矢が刺さって負傷をし敗退した。

後退して陣を立て直してる呉軍であったが、呉王闔閭が先の戦いで受けた矢の傷
が元で体調が悪くなり、危篤状態になった。

こうなると呉の公子達にとっては越どころではなくなる。自分が王の跡継ぎと言
わんばかりに重臣たちに接触しだした。

このままでは呉軍は内部分裂すると危惧した伍子胥は、呉王闔閭に跡継ぎを決め
て指揮をとってもらうように上申し、次男の夫差を跡継ぎにしてはどうかと提案
した。当初、闔閭は夫差を跡継ぎにするのは不安だった。夫差は真面目だが一途
過ぎる。一度決めたら他人の耳に聞く耳を持つ器量がない。とても王の器かどう
か?

闔閭の不安に対し、伍子胥は
「夫差様の足りない箇所は重臣たちが補えばよいかと。それよりも今は公子同士
の争いによる内部分裂を阻止することが大事です」

伍子胥のこの言葉を聞いて闔閭は夫差を跡継ぎと決める。

信頼する伍子胥の言葉と、臨終間際で気が弱っていたであろう闔閭の判断が後に
呉に悲劇を及ぼす事になるとも知らず。

闔閭は夫差を呼び、伍子胥に後見として王になるように伝えた。呉王夫差の誕生
でる。その数日後、闔閭は死んだ。

夫差は父闔閭の仇を討つべく、日々軍事強化・国力増強に努めた。夜は復讐心を
忘れない為に、寝床に薪を敷いてその上で寝た。この夫差の行為は「臥薪」とい
う語源である。

なお夫差が呉王となったころ、軍師孫武は呉を去っている。一説にはその頃なく
なったともあるが定かではない。

さて、そのころ越王勾践は呉を討伐するため、軍を進めた。越の重臣達は反対し
たのだが、越王勾践は好戦的で強気な性格だったらしい。先の戦いで呉を撃ち破
った自信があったのだろう。

だが、奇策による勝利であって、もともと国力は呉が越よりも数倍ある。また今
回は呉王夫差が打倒越のため日々軍事の強化をしていたのである。呉軍は越が予
想していたより、はるかに強かった。

2万以上の軍勢だった越軍は呉軍に破れ、会稽山に逃げ込んだ。残兵は約5,000で
ある越軍を数万の兵で呉は取り囲んだ。

「もやはこれまでか」
越王勾践は重臣達の反対を押し切って出陣したことを後悔したが、どうしようも
ない。重臣達の説得もあって越王勾践は呉王夫差に降伏をした。


◆◆◆◆編集後記◆◆◆◆

ここまでお読みいただきありがとうございます。
ご意見、ご感想、ご要望などがありましたら遠慮なくメールください。

次回は、夫差に降伏した勾践のその後をお伝えします。

ところで、いらいらと雑念をして集中できない時に効果がある対処法があります

夜寝る前にですが、10秒ぐらいシャワーを顔にかけるんです。シャワーが顔に
かかると、水が目や耳に入らないように意識が集中するので、しばらくすると雑
念が消え気持ちが晴れた感じになります。

無論個人差によって感じかたは違うのですが、雑念にとらわれて集中できないと
きに一度お試ししてみてはいかがでしょう。

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