第3回 復讐の鬼 伍子胥 -続き- | 3分でよめる中国古典ブログ

第3回 復讐の鬼 伍子胥 -続き-

こんにちわ品川です。

「3分で読める中国史メルマガ」をお読みいただきありがとうございます。

このメルマガは、中国の歴史に興味あっても忙しくて文献・書籍を読む時間がない方に3分程度の短い文章にまとめながら配信しております。

電車の待ち時間などのお手すきのときにご覧ください。

なお、私のプロフィールです → http://shinagawa.prof.spare.jp/

ところで社会は有能だからといって、必ずしも評価されるわけではありません。
仕事ができない無能社員の部下にさせられることもあります。

詳しくは編集後記で。

◆◆◆◆本文◆◆◆◆
呉に亡命して3年。
それから野に下り、4年間を畑を耕しながら時世を見つめていた伍子胥に悲報が届きます。

楚の平王が亡くなったと。

父や兄を無実の罪で殺した伍子胥の仇は、伍子胥の怨みをうけることなく天寿を完うしてしまったのです。

伍子胥は怒りと悔しさに乱心し、泣け叫びながら天に吼えました。

俺は命が欲しくて父や兄を見捨てて逃げたのではない。
平王に仇を討つために逃げたのだ。
だが平王は亡くなってしまった。
俺の7年間は一体なんだったのか。
神はなぜあの男に何の苦しみも与えず、安らかな眠りにつかせたのか。
・・・いや、まだ楚はある。平王は亡くなっても楚はまだ健在だ。
必ず楚を滅ぼしてみせる。

伍子胥は乱心の中に楚打倒の復讐心を改めて強く誓った。

その頃呉王遼は喪中の楚に出兵の命令を下した。
楚の新しい王である昭王はまだ国を掌握してないとふんだのかもしれない。

しかしそんな呉王遼の思惑に反し楚の反撃にあい、呉王遼の主力部隊は楚の中で孤立してしまった。
時機が来た。そう感じた伍子胥は公子光に連絡をする。

「元に戻る日がきましたな」と。

伍子胥の連絡を受けた公子光は、王位奪還のクーデターを決心します。

本来なら遼ではなく私が呉王になるべきである。
呉王遼の直属部隊は楚で孤立してる。今なら私の兵だけでも勝てる
”元に戻る日”すなわち本来の王である私が王位奪還する時機がきたのだ。

王位奪還を決意した公子光は、呉王遼を招いて酒の席を設けます。酒の席で呉王遼を殺してしまおうと。

呉王遼は公子光が自分が王位にいる事に不満をもっているのを知っていたので、この酒の席に身の危険は感じていた。感じてはいたが断るわけにもいかなかった。

公子光は呉国の有力な公子である。公子光と呉王遼の仲の悪さが目立っては、他の家臣が動揺する。呉の主力部隊が楚で孤立してる今こそ、一致団結して危機に対応しなければならない。家臣が動揺していてはそれもできない。だからこそ公子光との仲はうまくいってると見せかける必要がある。

護衛をつけて酒の席に赴いた呉王遼と公子光の酒の席は、心無い笑顔と世辞に飾られて進められた。宴も盛り上がってる?頃、酔い覚ましに席を外した公子光と入れ替わるように専諸が魚料理を遼に運んできた。

専諸は4年前伍子胥が野に下るとき公子光に推挙された男で、一本気な男で主君の命令であれば、例え火の中水の中、という人物であった。この専諸こそ、公子光が放った呉王遼への刺客であった。

専諸は予め料理の中に短刀を忍ばせていた。呉王遼の前に料理を持っていくと毒見と偽ってすばやく短刀を手に捕り、呉王遼の胸に刺した。呉王遼の護衛もすばやく専諸の首をはねたが、呉王遼は死んでしまった。

それを機に公子光の軍勢は王宮に向い、呉王遼の一族を殺害し王位を奪った。

王位に就いた公子光は呉王闔閭(こうりょ)と名乗った。

◆◆◆◆編集後記◆◆◆◆

ここまでお読みいただきありがとうございます。
ご意見、ご感想、ご要望などがありましたら遠慮なくメールください。

次回は呉王になった闔閭とともに、ついに伍子胥がはばたきます。

お楽しみに。

ところで社会は有能だからといって、必ずしも評価されるわけではありません。
仕事ができない無能社員の部下にさせられることもあります。

具体的な理由は様々ありすぎて断定できないのですが、単純にいうと人は利益で動くからです。

利益とはお金のことだけじゃありません。
精神の満たされ立ったり、時間だったり、権力だったりと人によって利益の基準は様々です。

社会で人を評価するのはあくまで人です。

評価する側の人間が、「仕事したくないけど給料はほしい」なんて人だと有能な人材はほしくてもなかなか評価しないです。

有能な人間がいれば自分は仕事を押し付ければいいので楽ができますが、評価してして昇格とかして権力を持たせてしまうと自分の身が危うくなるかもしれません。
でも無能な社員であればどうとでも扱えるので、出世させても怖くありません。

有能な部下が得た収益・手柄を横取りしいつまでも便利に飼いならそうとする人が上司だったら、有能な人は便利に使われていくだけ、、って事になりかねません。

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

メルマガ発行人:品川 誠和
発行者プロフィール:http://shinagawa.prof.spare.jp/
発行者への連絡先:shinagawa0816@yahoo.co.jp
メルマガ登録解除はこちらから→ http://mobile.mag2.com/mm/0001185452.html
tp://mobile.mag2.com/mm/0001185452.html